意識と無意識をつなぐもの
スポーツ分野の方々とお話ししていますと、ほとんど呼吸についての操作が出てきません。以前、プロサッカー選手と雑談をさせていただきましたときに、
「ボールをキックするときは呼吸はどうするのですか?止めますか?。吐きますか?。吸いますか?」
とご質問させていただいたことがあります。
「考えたことありません。サッカーでは呼吸のことは言わないですね・・。」
とのことでした。
動作の初動(動き出すときに)で呼吸はどのようにするといいのでしょうか。シャウト効果(声を出すと筋力がアップする・・)や武道などで掛け声をかけるので、一般的には呼気で動作することがいいとイメージされていると思います。
しかし、古流武術では逆に吸気で動作する方法が伝わっています。
呼吸を工夫してみましょう。動作のどのタイミング(機会)で息を吸うのか?、止めるのか?、吐くのか?。工夫によってパフォーマンスが飛躍的に向上するかもしれません。
私は、呼吸法は大きく4つに分けています。胸式呼吸・腹式呼吸・逆腹式呼吸・蜜息です。そして、この順序で訓練するといいようです。蜜息とは尺八奏者の中村明一氏が著書などで紹介されている呼吸法です。日本人の本来の呼吸法と言われています。
内臓の機能で唯一意識的に操作できるのが呼吸です。その意味では、意識と無意識をつなぐものと言えるかもしれません。