2016年09月08日

動作改善用品「テノウチ」装着法

テノウチ小.jpg なみあし研究所では「肩」「肩甲骨」に着目しいます。

先日、五体治療院代表の小山田良治氏から送っていただいた上腕挙上時の肩甲骨の動きの動画をアップしました。ご覧ください。

 肩甲骨にある力をかけ(テンションをかけると言っていいのか?。まず、肩甲骨を適正位置おさめることが大切です。

 これができると、肩甲骨のテンションのかけ方で腕を素早く動かせるようになります。肩甲骨を適正位置におさめる方法の一つが動作改善用品(Supernatiral Quint V)のテノウチを装着してストレッチや走歩行を行うことです。

 テノウチは装着方法にコツがあるのです。セミナーを受講いただいた方々にはご説明しているのですが、今回その方法を動画と静止画でアップしました。(こちらからどうぞ)

 テノウチは「後歯下駄」とともに、なみあし習得の必需品です


2016年09月01日

上腕を挙上する

 

 近年、なみあし研究会では、肩に着目している。肩甲骨がよく動くことがいいとされてきたが、その本来の意味は上腕と肩甲骨を分離させることだ。

 先日、五体治療院代表の小山田良治氏から上腕挙上時の肩甲骨の動きをアップしたとの連絡が入った。まだ未完成とのことだが、挙上時に上腕を回旋させることによって、肩甲骨が戻る動きがわかる。

 しかし、上腕を適切に回旋させることは案外むずかしい。例えば、上腕を外旋させたつもりでも、肩甲骨を内転させてしまっていることが多い。まず、肩甲骨を適正位置おさめることが大切である。

 これができると、肩甲骨のテンションのかけ方で腕を素早く動かせるようになる。

2016年08月22日

日本人は短距離も速い・・・

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 リオデジャネイロ五輪第15日(19日=日本時間20日、五輪スタジアム)陸上男子400メートルリレーの決勝を行い、 予選と同じ山県亮太(24)=セイコーホールディングス、飯塚翔太(25)=ミズノ、桐生祥秀(20)=東洋大、ケンブリッジ飛鳥(23)=ドーム=の オーダーで臨んだ日本は、37秒60の日本新&アジア新記録で銀メダル。銅だった2008年北京五輪以来、2大会ぶりのメダルを獲得した。

 日本人のオリンピック陸上競技でのメダルと言えば、マラソンがすぐに思い浮かぶ。しかし、日本人は決して短距離が不得意ではないのだ。短距離では上位はネグロイド(黒人)系選手で独占されているのでそのように感じるだけ。

 ネグロイド系選手は短距離のような瞬発系種目でもマラソンのような持久力系種目でも活躍している。地形や気候の違いにより西アフリカでは瞬発力系がつよく、東アフリカでは持久力系がつよい身体がつくられたと考えられている。ジャマイカ在住の人々は西アフリカにそのルーツを持つ。

 さらに、近年になってジャマイカとイギリスの大学が共同研究で、ジャマイカのトップクラスのスプリンターの約8割が、筋肉中にαアクチニン3というタンパク質を遺伝的に多く持っていることが判明したらしい。αアクチニン3とは、瞬発力を生み出す筋肉・速筋が力を爆発させる為に収縮する際に支える役目を担っている。元々ネグロイドは、他の人種に比べ速筋が多いのだが、ジャマイカの人々はさらにつよい速筋を持ってるということだ。

 では、ネグロイド以外で10秒を切った選手は何人いるのか。

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 少し古い資料(2013年)しか見つからなかったのだが2人である。しかし、2015年に中国の蘇炳添選手が9秒99を記録しているので3人だと思われる。それはともかく、驚くべきはこの表に、4人もの日本人アスリートが名を連ねていることだ。

 これは以前から言われてきたのだが、ネグロイド系選手をのぞくと日本人は短距離においても速いランナーを量産しているのだ。近い将来、日本人スプリンターから10秒の壁を破る選手が出てくるに違いない。

2016年08月17日

上肢を巧みに操作する・・

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 リオデジャネイロオリンピック女子卓球団体戦は銅メダル、男子団体は強豪ドイツを破り決勝戦へ進出した。

 身体動作学からその特性にせまってみよう。

 卓球競技の特性は比較的軽い(190〜200g)ラケットを巧みに操ること。そのために必要な身体操作は主北野選手.jpgに「抜重」と「肩甲骨の適正位置」だ。

 「抜重」とは膝の操作によってカラダが宙に浮いた局面をつくりだすこと。足が接床しているときには腕を高速に振ることはできない。体幹の重心を制御する必要があるため上肢を素早く操作することができないのだ。

 そして、もう一つは「肩甲骨の位置」だ。

 近年、肩甲骨が自由に動くことの重要性が注目されてきたが、動作の中で肩甲骨にテンションをかけ固定させることが必要となる。

 日本の伝承的身体運動でも、肩甲骨を適正位置に収めることは重要視されてきた。その一つの方法が「たすき掛け」だ。

 また、武術では手のひらで「クルミ」を回転させる訓練方法があった。「クルミ」を素早く回すためには「肩の適正位置」が不可欠である。

 「なみあし身体研究所」では手の親指にある負荷をかけることによって、肩甲骨を適正テノウチ200.jpg位置に収めることを推奨している。

 五体治療院に通う、競輪の北野良栄選手(95期・元プロ野球選手・」写真)が手の親指にある負荷をかけることによって肩甲骨が適正位置に収まることを発見。研究所公認トレーナーの山田宗司氏が中心となって「テノウチ」(写真)を開発した。

 この「テノウチ」は肩甲骨の適正位置だけでなく、上腕を外旋へ導くことができる。

 実は、「肩甲骨の適正位置」と「上腕の外旋」が手に入ると、肩甲骨へのテンションのかけ方だけで、上肢が思いのままに素早く動作するようになる。

 卓球では以前はペンホルダーというラケット保持の仕方があった。現在では、多くの選手シェイクハンドグリップを用いている。この変容も、身体動作の立場からみれば当然である。

 シェイクハンドの方が「肩甲骨の適正位置」と「上腕の外旋」をつくりだすことが著しく容易である。

2016年08月15日

やはりボルトは速かった・・・。

 「やはり、ボルトは速かった・・・」

 7月のリオ代表選考会、ジャマイカ選手権決勝は左ハムの負傷で棄権。同国陸連の救済措置によって無事、代表入りを果たした。

 本調子ではなかったはずの今大会、ボルトのスタートの反応時間は0.155秒でガトリンから遅れることわずか0.003秒。ここからガトリンに離され、たちまち1メートルほどの差ができ た。50メートルを過ぎても縮まらず「3連覇危うし」の空気が漂ったところからスパート。残り約20メートルからひっくり返してみせた。

 さて、ボルトの走りは、これまでの常識を覆したといわれている。その一因は、ボルトが脊椎湾曲症を発症していたことにある。よって、肩と骨盤は大きく左右に傾くことになる。

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 上の画像はパウエル選手との比較である。特に骨盤は左足着地の局面で大きく左に前傾する。この前傾は左のハムストリングに大きな負担をかけることになる。今シーズンのハムストリングの負傷箇所も左である。

 そして、これらの左右差は歩幅にも影響を与えている。4年前のロスオリンピック時のデータではあるが、右が2m59cm、左が2m79cm。右とは右足の踏切から左足への歩幅、左はその逆である。左への骨盤の傾きが大きいので左足への反力が大きく右足を大きく振り込む。言い方をかえると、左から右への重心移動よりも、右から左への移動の方が速い。

 この走りは伝承的身体操作から考察すれば「左の片踏み」という。[左の片踏み」はからだを前進させるときに用いた身体運用法。この左右差がボルトの速さの一因である。

 また、この「左の片踏み」はボルトにさらに大きな特性を与えることとなった。「左の片踏み」は左回りのコーナーを走りやすという特性がある。ボルトが本来200メートルを得意にしていたことと無関係ではない。

 この後の、200mと400リレーを制すれば、3大会連続3冠の達成である。まさしく伝説のランナーだ。

 さて、ボルト選手の体感の左右差については小田伸午先生が産経新聞に記事「世界最速!体幹の左右の動きに注目・・・ボルト」を掲載しています。

 是非、ご覧ください。

2016年07月23日

高校一年生が課題研究で「二軸サッカー」

先日、関東地方のある高校1年生から学校の課題研究で二軸動作・常歩(なみあし)を研究したいとのメールをいただきました。

専門の種目がサッカーとありましたので、二軸サッカーに精通され実際に高校生をご指導されている埼玉県立本庄高等学校の福島智紀先生をご紹介しました。高校生はその後、福島先生とたずねられたそうです。

そして、研究解題を成果をユーチューブにアップしたとの連絡がありました。

二軸動作というと、どうしても左右軸の操作にのみ着目されますが、この動画では立ち脚(軸足)の膝の操作にも着目しています。素晴らしいと思います。

是非、動画をご覧ください。

2016年05月19日

近世日本人の歩行能力

edohokou.png 近世の日本人はどのくらいの距離を歩いていたのか。東洋大学の谷釜尋徳先生が詳細な調査をされています。

 近世日本人の歩行に関しては多くの論考を発表されているのですが、左の表は「近世における東北地方の庶民による伊勢参宮の旅の歩行距離−旅日記(1691〜1866)の分析を通して−」(東洋大学スポーツ健康科学紀要、2015/03)に掲載された表です。

 36編の東北地方から伊勢神宮に参拝(お伊勢参り)した旅日記(男性に限る)から詳細にその歩行距離を算出しています。

 よく、近世日本人の旅は一日10里(約40キロ弱)歩いたと伝えられるのですが、この表では平均30キロ台になっています。しかし、これはあくまで平均で旅行程の都合で一日一桁から10キロ台の日も含めたものです。

 最長は75キロですが、どの旅日記も50キロを超えています。谷釜先生は、「無理のない歩行の上限は50キロ程度であった」と推察されています。

 これはとんでもない距離です。一般の庶民は一日50キロであればある程度余裕で歩けたということです。

 このような歩行を可能にしていたのは何だったのでしょうか。ますます、前近代日本が保有した「身体」に興味がわきます。

2016年05月03日

五体直伝、開脚股関節外旋エクササイズ

なみあしセミナーでの股関節外旋ストレッチの様子・・。上腕と股関節の外旋を連動させることで効果が倍増します。膝関節は曲げてよい・・・いや、曲げることで外旋します。

2016年04月12日

運搬と歩行形態

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 現代人の歩行形態は著しく画一化していると考えられます。前近代(明治維新以前)の歩行形態は多様化していました。当時の日本人の歩き方が「右手と右足が同時に前に出る」というようなナンバであったというのは誤解です。

 私は、その歩行形態の多様化の原因を、歩行目的の多様化と日本の伝統的履物に由来するといってきました。しかし、民俗学者の横出洋二氏が興味深い論考を発表しています。(日本中世における身体技法について−身体の姿勢を中心とした試論−)

 横出氏は「一遍上人絵伝」を中心に中世人の姿勢と歩行形態の考察を試みています。その中で、中世では比較的に背筋が伸びた立位姿勢や歩行形態が、時代が下ると徐々に前かがみで膝をまげている傾向が強くなることを指摘しています。そして、その原因を運搬方法に見出しています。

 「一遍上人絵伝」では頭上運搬の絵が多く描かれているようです。頭上に荷物をのせて歩く運搬法です。しかし、時代が下り江戸時代に入ると、頭上運搬は少なくなり、担いだり背負ったりしている絵画が多くなるようです。この運搬法が一般の歩行形態に大きな影響を与えたのではないかと考察されています。

 本来、歩くという動作は手ぶらで歩くことの方がきわめて少なかったと思われます。移動を目的としても、同時に荷を運ぶ必要がありました。その運搬方法が歩行形態に大きく影響していたことは違いありません。

 また、頭上運搬は主に女性が用いていた方法です。男性は女性のように頭上運搬が上手くいかなかったとも記されています。


2016年02月24日

浅井・山内、常歩ラインでワンツーフィニッシュ

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 競輪奈良開設65周年記念の春日賞争覇戦(G3)最終日、同競輪場で決勝(2015メートル、6周)が行われ、「ミスター左重心」で昨年暮れのグランプリを制した浅井康太選手(三重)が、2分57秒2(上がり9秒7)で制し、G3、16勝目を挙げました。

 8番手だった浅井選手はまくって残り半周すぎでトップに立ち、そのまま押し切りました。実は、浅井選手を追走し2着にはいった山内卓也選手(愛知)も五体治療院で小山田良治氏からトレーニングや技術指導を受けている。

競輪界では、昨年から常歩旋風が吹き荒れている。左重心と常歩のトレーニングは、他のスポーツにも飛び火すること必至です。身体の左右特性を活かす考え方は、日本の武術や伝統的身体動作が持っていたもの。常歩が世界を席巻する日も近いかも・・・。

 レースのダイジェストはこちら。

一本歯(後歯)下駄