2016年12月23日

重心移動と足圧

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 今日は「2軸感覚ゴルフ」「ゴルファーなら知っていきたいからだのこと」の著者でおなじみの浜田節夫プロ(写真左)と久しぶりに大阪でミーテイングをさせていただきました。

 9月の東京セミナーを受講していただいた平尾貴幸プロ(写真右)と羽鳥則明トレーナーも東京からご参加いただきました。スイングの伸展・屈曲動作や重心移動について貴重なご意見を聞かせていただくことができました。

 ゴルフだけではなく、多くの方々は足圧と重心移動を混同している場合が多いのです。ゴルフではバックスイングで右足の足圧が高まるので同様に右に重心が移動していると捉えがちですが、足圧と重心位置を同様にとらえると動作を理解することができません。

 ゴルフでは重心を右から左に移動させる・・という教えもありますが、それは足圧が右から左に移るのであって、重心位置はそれほど変化ないと思われます。

 ご自分の専門分野に置きかえて考えてみてください。足圧と重心移動は違うことを確認してみてください。

 貴重なご意見をお聞かせいただきました、浜田プロ、平野プロ、羽鳥トレーナー、ありがとうございました。

2016年12月17日

意識と無意識をつなぐもの

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 スポーツ分野の方々とお話ししていますと、ほとんど呼吸についての操作が出てきません。以前、プロサッカー選手と雑談をさせていただきましたときに、

「ボールをキックするときは呼吸はどうするのですか?止めますか?。吐きますか?。吸いますか?」

とご質問させていただいたことがあります。

「考えたことありません。サッカーでは呼吸のことは言わないですね・・。」

とのことでした。

 動作の初動(動き出すときに)で呼吸はどのようにするといいのでしょうか。シャウト効果(声を出すと筋力がアップする・・)や武道などで掛け声をかけるので、一般的には呼気で動作することがいいとイメージされていると思います。

 しかし、古流武術では逆に吸気で動作する方法が伝わっています。

 呼吸を工夫してみましょう。動作のどのタイミング(機会)で息を吸うのか?、止めるのか?、吐くのか?。工夫によってパフォーマンスが飛躍的に向上するかもしれません。

 私は、呼吸法は大きく4つに分けています。胸式呼吸腹式呼吸逆腹式呼吸蜜息です。そして、この順序で訓練するといいようです。蜜息とは尺八奏者の中村明一氏が著書などで紹介されている呼吸法です。日本人の本来の呼吸法と言われています。

 内臓の機能で唯一意識的に操作できるのが呼吸です。その意味では、意識と無意識をつなぐものと言えるかもしれません。

2016年12月14日

水平感覚

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 小田伸午(関西大学)、小山田良治(五体治療院代表)、本屋敷俊介(阪神タイガース一軍トレーナー)共著による『トップアスリートに伝授した、怪我をしない体を心の使い方』(創元社)では、絶対水平感覚が取り上げられています。

 当研究会では、動作習得のために必要不可欠な感覚の一つを「絶対水平感覚」と名付けています。私たちの身体に常に一定方向に働く力は重力です。重力は垂直方向に働きます。この重力の方向を正確に感知することによって動作が洗練されるのです。以前は垂直感覚といっていました。

 さて、この絶対水平感覚が優れた選手らは可能か限り頭部を垂直に保って動きます。そのことによって水平感覚が磨かれるのです。この頭部を垂直に保つことは武術や武道ではよく言われてきたのです。宮本武蔵は「五輪書」の中で頭部の保ち方について「鼻筋を直にして」といっています。

 また、太極拳などでは「二目平視」といわれてきました。左右の目を水平に保てという意味です。これらの頭部を垂直に保つ条件は体幹にあります。体幹の各部が切り離されることによって可能となります。

 現在、流行のコアトレーニングは有益な訓練ではありますが、体幹を一つに固める・・と理解していると逆に水平感覚を低下させる結果になるかもしれまえん。

2016年12月06日

モデル歩きは「なみあし」なのか??

 先日、ミスユニバース日本代表にも選出され、ジバンシィのオートクチュールの専属イメージモデルとしても活躍、パリコレのプレタポルテ部門やミラノコレクション(プレタポルテ)などヨーロッパでご活躍されたモデルの方と歩調を合わせる機会がありました。

 その時に、彼女と私の上下肢の振られるタイミングが全く同じだったのです。つまり、一般の歩きより上肢が遅れて前方に振りだされるのです。

 また、リオオリンピックの開会式でスーパーモデルのジゼルが歩いた動画を教えていただきました。やはり、同様のタイミングなのです。そして、基本は腰と肩がローリングしないこと。

 なみあしの歩きはモデル歩きと共通点が多いことがわかりました。

2016年09月08日

動作改善用品「テノウチ」装着法

テノウチ小.jpg なみあし研究所では「肩」「肩甲骨」に着目しいます。

先日、五体治療院代表の小山田良治氏から送っていただいた上腕挙上時の肩甲骨の動きの動画をアップしました。ご覧ください。

 肩甲骨にある力をかけ(テンションをかけると言っていいのか?。まず、肩甲骨を適正位置おさめることが大切です。

 これができると、肩甲骨のテンションのかけ方で腕を素早く動かせるようになります。肩甲骨を適正位置におさめる方法の一つが動作改善用品(Supernatiral Quint V)のテノウチを装着してストレッチや走歩行を行うことです。

 テノウチは装着方法にコツがあるのです。セミナーを受講いただいた方々にはご説明しているのですが、今回その方法を動画と静止画でアップしました。(こちらからどうぞ)

 テノウチは「後歯下駄」とともに、なみあし習得の必需品です


2016年09月01日

上腕を挙上する

 

 近年、なみあし研究会では、肩に着目している。肩甲骨がよく動くことがいいとされてきたが、その本来の意味は上腕と肩甲骨を分離させることだ。

 先日、五体治療院代表の小山田良治氏から上腕挙上時の肩甲骨の動きをアップしたとの連絡が入った。まだ未完成とのことだが、挙上時に上腕を回旋させることによって、肩甲骨が戻る動きがわかる。

 しかし、上腕を適切に回旋させることは案外むずかしい。例えば、上腕を外旋させたつもりでも、肩甲骨を内転させてしまっていることが多い。まず、肩甲骨を適正位置おさめることが大切である。

 これができると、肩甲骨のテンションのかけ方で腕を素早く動かせるようになる。

2016年08月22日

日本人は短距離も速い・・・

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 リオデジャネイロ五輪第15日(19日=日本時間20日、五輪スタジアム)陸上男子400メートルリレーの決勝を行い、 予選と同じ山県亮太(24)=セイコーホールディングス、飯塚翔太(25)=ミズノ、桐生祥秀(20)=東洋大、ケンブリッジ飛鳥(23)=ドーム=の オーダーで臨んだ日本は、37秒60の日本新&アジア新記録で銀メダル。銅だった2008年北京五輪以来、2大会ぶりのメダルを獲得した。

 日本人のオリンピック陸上競技でのメダルと言えば、マラソンがすぐに思い浮かぶ。しかし、日本人は決して短距離が不得意ではないのだ。短距離では上位はネグロイド(黒人)系選手で独占されているのでそのように感じるだけ。

 ネグロイド系選手は短距離のような瞬発系種目でもマラソンのような持久力系種目でも活躍している。地形や気候の違いにより西アフリカでは瞬発力系がつよく、東アフリカでは持久力系がつよい身体がつくられたと考えられている。ジャマイカ在住の人々は西アフリカにそのルーツを持つ。

 さらに、近年になってジャマイカとイギリスの大学が共同研究で、ジャマイカのトップクラスのスプリンターの約8割が、筋肉中にαアクチニン3というタンパク質を遺伝的に多く持っていることが判明したらしい。αアクチニン3とは、瞬発力を生み出す筋肉・速筋が力を爆発させる為に収縮する際に支える役目を担っている。元々ネグロイドは、他の人種に比べ速筋が多いのだが、ジャマイカの人々はさらにつよい速筋を持ってるということだ。

 では、ネグロイド以外で10秒を切った選手は何人いるのか。

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 少し古い資料(2013年)しか見つからなかったのだが2人である。しかし、2015年に中国の蘇炳添選手が9秒99を記録しているので3人だと思われる。それはともかく、驚くべきはこの表に、4人もの日本人アスリートが名を連ねていることだ。

 これは以前から言われてきたのだが、ネグロイド系選手をのぞくと日本人は短距離においても速いランナーを量産しているのだ。近い将来、日本人スプリンターから10秒の壁を破る選手が出てくるに違いない。

2016年08月17日

上肢を巧みに操作する・・

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 リオデジャネイロオリンピック女子卓球団体戦は銅メダル、男子団体は強豪ドイツを破り決勝戦へ進出した。

 身体動作学からその特性にせまってみよう。

 卓球競技の特性は比較的軽い(190〜200g)ラケットを巧みに操ること。そのために必要な身体操作は主北野選手.jpgに「抜重」と「肩甲骨の適正位置」だ。

 「抜重」とは膝の操作によってカラダが宙に浮いた局面をつくりだすこと。足が接床しているときには腕を高速に振ることはできない。体幹の重心を制御する必要があるため上肢を素早く操作することができないのだ。

 そして、もう一つは「肩甲骨の位置」だ。

 近年、肩甲骨が自由に動くことの重要性が注目されてきたが、動作の中で肩甲骨にテンションをかけ固定させることが必要となる。

 日本の伝承的身体運動でも、肩甲骨を適正位置に収めることは重要視されてきた。その一つの方法が「たすき掛け」だ。

 また、武術では手のひらで「クルミ」を回転させる訓練方法があった。「クルミ」を素早く回すためには「肩の適正位置」が不可欠である。

 「なみあし身体研究所」では手の親指にある負荷をかけることによって、肩甲骨を適正テノウチ200.jpg位置に収めることを推奨している。

 五体治療院に通う、競輪の北野良栄選手(95期・元プロ野球選手・」写真)が手の親指にある負荷をかけることによって肩甲骨が適正位置に収まることを発見。研究所公認トレーナーの山田宗司氏が中心となって「テノウチ」(写真)を開発した。

 この「テノウチ」は肩甲骨の適正位置だけでなく、上腕を外旋へ導くことができる。

 実は、「肩甲骨の適正位置」と「上腕の外旋」が手に入ると、肩甲骨へのテンションのかけ方だけで、上肢が思いのままに素早く動作するようになる。

 卓球では以前はペンホルダーというラケット保持の仕方があった。現在では、多くの選手シェイクハンドグリップを用いている。この変容も、身体動作の立場からみれば当然である。

 シェイクハンドの方が「肩甲骨の適正位置」と「上腕の外旋」をつくりだすことが著しく容易である。

2016年08月15日

やはりボルトは速かった・・・。

 「やはり、ボルトは速かった・・・」

 7月のリオ代表選考会、ジャマイカ選手権決勝は左ハムの負傷で棄権。同国陸連の救済措置によって無事、代表入りを果たした。

 本調子ではなかったはずの今大会、ボルトのスタートの反応時間は0.155秒でガトリンから遅れることわずか0.003秒。ここからガトリンに離され、たちまち1メートルほどの差ができ た。50メートルを過ぎても縮まらず「3連覇危うし」の空気が漂ったところからスパート。残り約20メートルからひっくり返してみせた。

 さて、ボルトの走りは、これまでの常識を覆したといわれている。その一因は、ボルトが脊椎湾曲症を発症していたことにある。よって、肩と骨盤は大きく左右に傾くことになる。

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 上の画像はパウエル選手との比較である。特に骨盤は左足着地の局面で大きく左に前傾する。この前傾は左のハムストリングに大きな負担をかけることになる。今シーズンのハムストリングの負傷箇所も左である。

 そして、これらの左右差は歩幅にも影響を与えている。4年前のロスオリンピック時のデータではあるが、右が2m59cm、左が2m79cm。右とは右足の踏切から左足への歩幅、左はその逆である。左への骨盤の傾きが大きいので左足への反力が大きく右足を大きく振り込む。言い方をかえると、左から右への重心移動よりも、右から左への移動の方が速い。

 この走りは伝承的身体操作から考察すれば「左の片踏み」という。[左の片踏み」はからだを前進させるときに用いた身体運用法。この左右差がボルトの速さの一因である。

 また、この「左の片踏み」はボルトにさらに大きな特性を与えることとなった。「左の片踏み」は左回りのコーナーを走りやすという特性がある。ボルトが本来200メートルを得意にしていたことと無関係ではない。

 この後の、200mと400リレーを制すれば、3大会連続3冠の達成である。まさしく伝説のランナーだ。

 さて、ボルト選手の体感の左右差については小田伸午先生が産経新聞に記事「世界最速!体幹の左右の動きに注目・・・ボルト」を掲載しています。

 是非、ご覧ください。

2016年07月23日

高校一年生が課題研究で「二軸サッカー」

先日、関東地方のある高校1年生から学校の課題研究で二軸動作・常歩(なみあし)を研究したいとのメールをいただきました。

専門の種目がサッカーとありましたので、二軸サッカーに精通され実際に高校生をご指導されている埼玉県立本庄高等学校の福島智紀先生をご紹介しました。高校生はその後、福島先生とたずねられたそうです。

そして、研究解題を成果をユーチューブにアップしたとの連絡がありました。

二軸動作というと、どうしても左右軸の操作にのみ着目されますが、この動画では立ち脚(軸足)の膝の操作にも着目しています。素晴らしいと思います。

是非、動画をご覧ください。

一本歯(後歯)下駄
五動 新体操操作術
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