2007年01月01日
第1章から第3章までを、いかがでしたでしょうか。
第4章では、常歩・二軸動作を習得するためストレッチや動きづくりを紹介していきます。ご自分のペースで進んでください。
本題に入る前に、動きを勉強したり習得するときの大切なことを一つ申し上げます。それは、分からない(できない)ことはしばらくそのままにしておくことです。
例えば、「膝の抜き」がうまくできないとします。そんなときには「膝の抜き」はすこし忘れて、他のものに取り組んでみます。すると、しばらく(数週間〜数ヶ月)経つと「膝の抜き」ができるようになっていたりします。
座学のように、一つひとつをすべて理解して次に進むのではなく、今やっていることがなんとなくできるようになったら次に進むのです。次の内容が分かりかけると、今やっていることは簡単にできたりします。動作の習得には、そのようなアバウトな考え方も必要です。
さて、最初に「骨盤の前傾」を学びましょう。
これは常歩・二軸動作の基本中の基本です。しっかり学びましょう。あらゆる身体操作法で「骨盤の前傾」が言われています。これも武道(武術)などでは昔から伝わっている教えです。「腰を立てる」とか「腰を吊る」などと表現する流派もあります。内容はほぼ同じことです。
常歩・二軸動作では「骨盤を前傾させる」と表現していますが、すでに述べたようにイメージがつかみにくい人は「骨盤(腰)を立てる」や「腰を背中側から吊る」イメージも試してみてください。
それでは、トレーニングに入りましょう。
まず、正座をしてください。そして、胸を出したり(開いたり)引いたり(閉じたり)して骨盤を前傾させたらり後傾させたりしてみてください。
すでにご存知だとはおもいますが、骨盤の角度は胸の位置で調整します。この動作を何度も繰り返します。正座していなくても仕事や勉強の合間に回数をきめて繰り返しましょう。
さて、胸の開閉をするときに注意することがあります。それは、胸の開閉は肩甲骨を前後に動かすのではないということ、肩の位置を変えるのではなく、胸の位置を前後に移動させます。
この動作を繰り返して胸の位置で骨盤の前傾が保てるようにしてください。
次は、この動作を開脚をして行います。
大きく開脚する必要はありません。各自のからだの状態によって無理しない程度で結構です。最初は90度程度でもかまいません。大きく開脚することよりも、骨盤が前傾することが大切です。膝は曲がってかまいません。
いかがでしょうか。できれば鏡をみたりビデオを撮ってもらったりして、ご自分の動きを確認してください。
この動きはなかなか難しいです。ほとんど骨盤が前傾しない方も多いです。しかし、この動きが常歩・二軸動作の基礎です。毎日継続して挑戦してみてください。上の動画の学生も、まだまだ骨盤が動いていません。
次節は、骨盤の左右の動きをつくりましょう。
2007年01月01日
第2節 左右の股関節にのる
第1節の骨盤の前傾はいかがでしたか?。
ある程度、開脚で前傾と後傾ができるようなったら次は左右の股関節にのるトレーニングを始めましょう。(骨盤の前傾がつくれない人はもう一週間ほど第1節のトレーニングを続けてみてください。)
第1節の開脚姿勢をとってください。開脚は90度程度でもかまいません。その状態で両腕を水平にあげましょう。そして、左右の股関節に交互に重心をうつして(寄せて)ください。
しかし、なかなか左右の股関節にのれない人が多いのです。骨盤が動かずに体幹だけ左右に動いてしまいます。
左右にのれていないと下のような動きにになります。
ほとんど骨盤が左右に動いていませんね。このような方が圧倒的に多いのです。
トレーニングを重ねて左右の股関節にある程度のれるようになると、重心を寄せた脚(大腿骨)が外旋するようになります。反対側の脚は内旋します。この左右の脚の内外旋を意識しながら動きをつくりましょう。
第1節でも申し上げましたように膝は曲がってかまいません。
上の動画をよくみてください。内旋している側のお尻にすこし隙間があります。
このような動きになるようにトレーニングしてください。腕を水平に上げる意味はわかりますか。体幹を垂直に保つためです。
この開脚による左右股関節への乗せかえも、第1節の骨盤の前傾とともに常歩・二軸動作の基礎の基礎です。股関節の抜きにもつながってきます。
2007年01月01日
骨盤を立てるちレーニングは進んでおられますでしょうか?
骨盤を前傾させる(立てる)ことは、常歩(なみあし)・二軸動作の基礎です。
すでに申し上げているように、日常の生活でも是非心がけてください。
股関節の動きについては復習しておいてください。
伸展・屈曲、外転・内転、外旋・内旋です。この6つの動きが組み合わさっています。
今日からは、次のステップに入ります。骨盤前傾のトレーニングは続けながら取り組んでください。
外旋ストレッチです。
まず、最初にとても簡単なストレッチをしてみましょう。長座(脚を伸ばして座って)してください。
両手からだの後方につきます。膝を立てて、両膝を50センチ程度開きます。
その状態で、左右の膝(脚)を同方向に倒してください。
この画像は中学生のテニス選手です。一点だけなおす箇所があります。
何度か見てください。分かりますか。ほとんどの方がこのようになっています。
ご自分の動作などを鏡などでみて比べてみてください。
脚を左右に倒すときに肩のラインの水平が崩れています。
肩のラインがどんなときでも水平になるようにしてください。
さて、それでは本格的な外旋トレーニングに入ります。
まず、開脚します。それぞれの柔軟性によって開脚角度を決めてください。
90度程度でもかまいません。
骨盤が後傾しないように気をつけます。
足関節(足首の関節)は伸ばして(伸展させて)ください。
膝は曲がってもかまいません。(むしろ少し曲がる方が自然です)
この状態で、両脚を同時に後方に倒してください。
(足の小指が地面につくように倒します)
30回を1セットとして、一日3〜5セット程度行ってください。
2007年01月01日
今日は、股関節の外旋ストレッチ(1)の応用を行いましょう。要領は、(1)と同じですが、外旋方向のテンションをなるべく長くかけてみましょう。
画像では、外旋のテンションを5〜6秒程度かけています。最初は、3秒テンションをかけて1秒間戻すことからはじめましょう。
徐々にテンションをかける時間を延ばしていきます。できれば、8〜10秒ほどテンションをかけ1秒間戻る(休止)のペース
できるようになるまで繰り返してみましょう。
次回は、動きに転化する外旋ストレッチを紹介します。
2007年01月01日
さて、これまでの股関節の外旋を意識したストレッチはいかがでしたでしょうか?。著書や雑誌・講習会などで触れてきましたように、二軸・常歩(なみあし)を習得する順番はありません。
残念ながら、人(個人)によって異なるのです。是非、ご自分の方法を見つけてください。今回は、股関節のストレッチの中でも、動きに転化するストレッチを紹介します。
このトレーニングは、これまでのトレーニングで股関節がある程度外旋することが条件です。開脚して股関節を外旋させた状態をつくってください。膝は曲がってかまいません。(曲げた方がいいです)
足関節(足首の関節)は伸ばしてください。この状態から、骨盤を前傾させると同時に、体幹(上体)を倒します。
このときに、足関節を屈曲させながら踵で床を押してください。
動画は小山田さんです。治療院で実際にご指導されているところを撮影させていただきました。開脚して体幹(上体)を前方に倒すトレーニングで最も大切なことは、背中などを押してもらわないことです。
背中を押してもらったり、前から手を引いてもらうストレッチをよく見かけますが、それらの方法は動きに転化しません。注意が必要です。
いきなりこのような動きにはなりにくいと思います。もうすこし、詳しく段階的に説明したいと思います。
小山田さんにお願いして段階的なトレーニングの方法をしめしていただきました。
まず、開脚してすわります。左右の足の指(足趾)を屈曲(包み込むように)させてください。
そして、すこし足関節(足首の関節)を伸ばします。そして、小指側が床につくように股関節を外旋ささます。
このときには、骨盤も自然と後傾します。これが準備姿勢です。(膝は曲がってかまいません)
この体勢から、足関節(足首の関節)を屈曲させながら踵で床をおして、骨盤を前傾させます。
まず、上体を倒さないで骨盤を前傾させるだけでとどめてみましょう。
いかがでしょうか。動きがある程度できるようになったら、骨盤を前傾させると同時に上体を前傾
させてみましょう。
体幹(上体)を前傾させるときには、小山田さんがしめしているように、骨盤を前傾させてから上体を倒します。
逆の順序にならないように気をつけてください。
二軸・常歩(なみあし)は股関節と骨盤を中心に動きをつくっていきます。
これまでのトレーニングは継続して行ってください。
2007年01月01日
先日までの股関節のトレーニングは順調にすすんでいますか?。小山田さんのように、開脚して体幹(上体)が床につくのが理想なのですが、この動きは柔軟性というより、からだへの力のかけ方が分かるとできるようになります。工夫してみてください。
さて、今回と次回は四股を踏んでみましょう。相撲では大切な稽古なのですが、二軸動作・常歩(なみあし)においても効果的なトレーニングです。
いきなり、本格的な四股は難しいので今回は「四股スクワット」をしてみましょう。まず、肩幅より広く足を左右に開いて立ってください。つま先は120度程度外を向けます。
そして、つま先の向きと膝の向きを合わせます。「四股スクワット」の準備姿勢で、ほとんどの方がつま先の向きより膝の向きが内側に入ってしまいます。
確認をしてください。無理をしていると感じたら、つま先の向きを中に入れて膝の向きにあわせてください。足(つま先と膝)の位置が決まったら両手を前に上げてください。
両腕は大きなボールを抱えるようにしてみましょう。肩の外放も同時につくれます。さて、その状態から腰をおろしていきます。ほぼ両膝のラインまで腰を下ろします。
動画は正面から側面へ移動していますが、骨盤が前傾したままであることを確認してください。このトレーニングは中学生や高校生でも、比較的取り組みやすいものだと思います。
次回は、本格的な「四股トレーニング」をご紹介します。
2007年01月01日
それでは本格的に四股を踏んでみましょう。挑戦してみてください。要領を少し説明します。
1、まず、足を開いて腰をおろします。
2、次に、左軸(足)に重心を移します。四股を踏むときにこの動作をしない人が多いです。いきなり右足を上げる人がほとんどです。
3、右足をあげていきます。最初は無理しないでください。2、の軸のつくりができていると静止することができます。
4、左の膝が伸展するのが理想です。右膝はすこし曲がります。(このとき軸足の左足の親指あたりを見るとバラスがとりやすい)
5、あげた右足を下ろすと同時に腰を落とします。言うまでもなく骨盤の前傾を保ちます。
6、お尻の位置が膝のラインにくるまで腰を下ろします。
7、この動きを左右繰り返します。
プロの相撲取りは、四股を200回踏むことができるそうです。十分に左右軸を意識しながら、まず30回を目標にしましょう。
ストレッチやトレーニングも進んできました。自分でストレッチ等を取捨選択してください。私(木寺)は、本格的な四股を踏みません。前回の四股スクワットを取り入れています。
2007年01月01日
第7節までで「股関節」そのもののトレーニング・ストレッチングは終了です。いかがでしたでしょうか。
それぞれの身体操作には、核になるからだの箇所・動きがあります。常歩(なみあし)・二軸動作の核は「股関節」です。
「股関節」の内外旋を意識してトレーニングすることによって、からだや動きに波及していきます。そして、動きとしてはからだ全体を「押し出す」ということ、左右軸をともに「押し出す」ことです。
右を押し出して左を引くというような感覚(動き)ではなく左右軸両方をを押し出すのです。骨盤の前傾維持は、そのための重要な要素です。
さて、それではいよいよ動きに入りましょう。最初はLSDから入りたいのですが、その前にどうしても習得していただきたい感覚(動き)があります。それが垂直感覚です。
これは、重心を左右に移動させるときに、体幹を垂直に立てる動き(感覚)です。体幹を垂直に立てるのは簡単です。立位姿勢をとればいいのです。
しかし、この動きや感覚を重心移動のなかで行う必要があるのです。実際の競技などのプレーでは、体幹が垂直に立ち続けることはありません。
しかし、動作をつなげるためには、その中で可能な限り体幹を垂直に立てる必要があるのです。
それでは、はじめましょう。できれば、4尺(120センチ)程度の棒を用意してください。
そして、その棒を両肩(のすこし後ろ)に水平になるように通して(担いで)ください。この状態で、棒が左右に倒れないようにしながら、体幹を左右に移動させます。
これは「体幹」のトレーニングです。「股関節」の切り替えではありません。気をつけてください。立位ではどうしても骨盤が動いてしまう人は、「両膝立ち」または「正座」からはじめてください。
しかし、LSDや歩行そして競技などの動きにつなげるためには、立位でこの動きができるように練習してください。
次回はいよいよ「LSD」に進みます。
2007年01月01日
前節の体幹の垂直感覚の動きは習得できましたでしょうか。徐々にトレーニングの数が多くなってきましたね。ご自分で取捨選択してください。
さて、それではいよいよLSDに入ります。LSDとは、「ゆっくり・長い距離を走ること」です。一般的にLSDとは、フォームのチェックや持久力養成を目的にされているようですが、私たちは動作習得の中心的トレーニングとして位置づけています。
からだに左右軸を形成するには、ほとんどの方が歩行よりもLSDの方が効果があります。今回も小山田さんにモデルをお願いしました。
これまで学んできた、踵を踏む感覚、膝の抜きなどを意識しながら、ゆっくり行ってください。
最初は10分程度から始めましょう。歩行よりゆっくり行います。プロの選手には40分程度行うように指導しています。ゆっくり走るというのは、思いのほか難しいものです。
スピードを上げたくなります。しかし、我慢して続けてください。LSDのはトップスピードの動きに転化します。
一直線を左右にまたぐ感覚で行ってください。二直線上を踏むのではありません。またぎます。下のように一直線上を踏む動きにならないようにしましょう。
次節は「骨盤歩」に挑戦していただきます。LSD・二軸動作の動きがさらに明確にわかりますよ〜。
2007年01月01日
このネット講座のトレーニングもいよいよ歩行に入ります。前節で、歩行よりもLSDから行ったことは意外に感じられるかもしれません。
それだけ歩行は難しいということです。さて、骨盤歩ってご存知ですか?。長座した姿勢(状態)から左右のお尻(骨盤)に体重を移動させながら前進します。皆さんはどのようにして前進しますか?。
この骨盤歩によって二軸の動きを明確に学ぶことができます。
まだ、下の動画を見ないで、ご自分で前進してみてください。多くの方々は、次のような骨盤歩になります。
上肢(腕)の動きと下肢(脚)の動きが同じになります。腕が前に振り出される側の脚で前進します。同側の腕と脚が同時に前にでますから、ナンバ型骨盤歩です。
しかし、あらゆる競技などに応用できる骨盤歩は、同側の腕と脚は逆に動きます。下の動画を見てみましょう。
このように、交差型骨盤歩を練習してください。この骨盤歩ができれば、スムーズに歩行に移行することができます。
2007年01月01日
骨盤歩はスムーズに行えるようになったでしょうか?。実際に常歩歩行を練習する前に、もう一つ挑戦してみましょう。
アヒル歩きです。腰を低く落としたまま歩きます。両手は膝にあててください。さて、先週と同じように動画を見る前にご自分で歩いてみてください。
どのように歩きましたか?。次のように同側の腰と脚が同時にでていませんか。
この動きは、前節の骨盤歩のナンバ型骨盤歩と同じ原理です。そうではなく、着地脚側の骨盤(腰)が前に出ていくように歩いてみてください。
着地脚側の骨盤(腰)が前にでる動きは、常歩(なみあし)習得にとても大切です。
このアヒル歩きを何回も練習してください。筋力トレーニングではありませんので、決して無理をしないようにしましょう。
2007年01月01日
さて、それでは歩行に入ります。「常歩(なみあし)は歩行に始まり歩行に終わる」。ここではじめて言いました。(笑)しかし、歩きが変わればすべての動きが変わるのです。
このネット講座では、著書などでほとんど紹介されていない歩行をまず取り入れました。私たち、常歩研究会は最初はこの歩きからはじめました。
順回転歩行です。はじめて聞く歩き方かもしれません。常歩(なみあし)関係の本では、2004年の拙書「本当のナンバ常歩」にしか出てきません。
以後、この歩きは省略して常歩(なみあし)歩行を紹介してきました。現在、皆さんが知っている歩行は、逆回転常歩(なみあし)歩行なのです。
それらの違いや特性は後回しにして、とにかく歩いてみましょう。自然体で立って、手のひらを自分の太もも上部においてください。
すでに常歩(なみあし)のトレーニングを積んでこられていますので、立ち方を説明することは必要ないと思いますが、念のため・・足先と膝がしらは少し外(多少でいいです)を向きます、膝には少し余裕を持たせます、骨盤を立ててください。
さて、この状態から手を太もも上部から離さないように歩いてください。どのように歩きますか?。
上の動画のように歩けたでしょうか?。ちょっと違うな〜〜というい方は下の動画のように歩いたのではないですか?。
どこが違うかはすでにお分かりだと思います。下の動画は、誤解されたナンバと同じです。つまり、出て行く足と同側の肩が前に出て行きます。この動きは合理的身体操作にはつながりません。
からだで、このことをまず理解してください。上の動画のように、着地脚側の肩が前に出て行きます。この歩き方が実は常歩(なみあし)の基礎の基礎なのです。
武道(武術)関係の方々には是非おすすめのトレーニングです。しかし、この歩きはまだ順回転の歩きではありません。
次回は、順回転常歩(なみあし)の完成型をトレーニングします。
2007年01月01日
前回は、両手を太ももの上に置いて歩いていただきました。常歩(なみあし)・二軸につながる歩き方はマスターされましたか?。
とても大事なところですから、もう一度動画を見ていただきましょう。
自信がない方は、繰り返し歩いてください。着地脚側の肩が前にでます。
さて、いよいよ順回転の常歩(なみあし)歩行に入ります。順回転の常歩(なみあし)歩行は、上の歩き方で両手を太ももから離します。
最初は、太ももから10〜15センチ程度、離して歩いてみてください。それができたら、徐々に両手を体側(横)に位置させてください。このような歩き方になります。
この歩き方が、順回転常歩(なみあし)歩行です。いかがでしょうか、歩けたでしょうか?。なかなか上手く歩けない方は、動画を確認しながらゆっくり練習してみてください。
なぜ、順回転というのかといいますと、この歩きを横から見ると、肩や手が進行方向に向かって車のタイヤのように順回転するからです。
この順回転常歩(なみあし)歩行は、脚のスイングに対する肩(肩甲骨)の上下感覚を身につけるには最高のトレーニングです。
しかし、この歩きは、ある欠点があるんです。気づかれましたか。実は、脚のスイングを肩(肩甲骨)の動きが後から追いかける動きなのです。よって、連続動作の動きに結びつかないのです。
ここは、難しいのでご理解できなくてもかまいません。
順回転常歩(なみあし)歩行は連続動作につながらない、と覚えてください。しかし、連続動作につながらない反面、からだをすばやく静止させる動きをつくれるのです。
私(木寺)の専門は剣道(剣術)ですから、この歩きをとにかく稽古しました。
「動」と「静」を繰り返す運動や競技の方は、トレーニングに取り入れることをおすすめします。次回は、この順回転常歩(なみあし)歩行から、逆回転常歩(なみあし)歩行をつくっていきます。
それまでに、この順回転歩行をマスターしておいてください。
2007年01月01日
第12節と第3節は、順回転歩行に挑戦していただきました。いかがでしたでしょうか。
前にもいいましたが、武道系の方々は是非、順回転常歩(なみあし)歩行を習得してください。順回転の常歩(なみあし)歩行は、肩甲骨(肩)が上下に動く感覚を養うことができます。
しかし、足が接地してから同側の肩がさらに下がり続けるので、逆側への重心移動がスムーズに行なえないのです。
そこで、逆回転常歩(なみあし)歩行が必要になってきます。順回転常歩(なみあし)歩行の要領で、手や肩を逆回転にして歩いてみましょう。
上手くできない場合は、その場で足踏みをしながら、手(肩)を順回転ではなく単に上下動させてみてください。その後、逆回転させながら歩き出してみてください。
着地足側の振り出される腕を、前下方向に落とすようにするのがコツです。
順回転とこの逆回転の常歩(なみあし)歩行を何度も稽古(練習)してみましょう。
さて、現在、私たちが常歩(なみあし)や二軸歩行といっているのは、逆回転常歩(なみあし)歩行の
ことなのです。現在、順回転常歩(なみあし)歩行はほとんど使わなくなりました。
しかし、繰り返しになりますが、肩の上下動や左右軸感覚を養うためには順回転の常歩も効果的
なトレーニングだと思います。是非、取り入れてください。
2007年01月01日
順回転から逆回転常歩(なみあし)歩行へと進んできました。いかがですか?スムーズに歩けるようになったでしょうか。
常歩(なみあし)歩行は一度体得すると、元に戻れなくなります。皆さん、そのように言われます。それだけ、合理的で心地よい(快適な)動きなのだと思います。
さて、常歩(なみあし)歩行のトレーニング方法はいくつかあるのですが、逆回転の肩甲骨の動きを確認するためのトレーニングとして「肩のバックワークサイクル」トレーニングがあります。
http://www.namiashi.com/hihoukan/kata.htm(研究所のHPからもご覧いただけます)
少し長い棒を担いで歩いてみてください。逆回転常歩(なみあし)ができてくると棒の両端が進行方向に対してタイヤが逆に回るように動きます。
さて、ここではもう一つ逆回転常歩歩行の簡単なトレーニングをご紹介します。すこし短い棒を体の前で保持してください。(手のひらが上を向きます)
下の動画は竹刀を利用しています。どのような棒でも結構です。その状態で歩いてください。肩が逆回転していると「肩のバックワークサイクル」と同様に棒の両端が逆回転します。
上腕を使って故意に動かすのではなく、肩甲骨の動きで自然に棒が逆回転します。無意識に逆回転なるようにトレーニングしてみてください。
2007年01月01日
逆回転常歩(なみあし)歩行はいかがでしょう。自然と肩甲骨が逆回転するでしょうか。
メルマガやこの講座のなかでも申し上げたように、常歩(なみあし)歩行やその動きの習得方法は様々です。ご自分のトレーニング方法を見つけてください。
それもまた楽しいものです。さて、今回は「膝抜き」を用いた歩き方をしてみましょう。
歩行に関しては私自身がモデルになっていますので、ちょっと(かなり)恥ずかしいのですが
がんばります。いや、がんばってはいけませんでした。(笑)「膝抜き歩行」の要領は「ひげダンス」です。若い方々はご存じないかもしれませんね。志村けんさんと加藤茶さんが、この歩き方で一世を風靡(ふうび)しました。
志村さんのように極端ではなくていいですが、膝を抜きながら歩いてみてください。ちょっとこっけいな歩き方ですので、一般道では恥ずかしいですね。こんな感じです。
着地した脚の膝を抜いてください。前進すると膝を抜きにくい人は、その場の足踏みで抜いてみてください。
この歩きは、足裏をフラットに着地させますので、滑らない歩き方です。革靴を履いていても、凍った路面を歩けます。
北国の方々は試して見てください。次回は、この膝抜き歩行をすこし応用します。
2007年01月01日
「膝抜き歩行」はいかがでしたか?。家の中で、足踏みをしながらのトレーニングでもかまいません。続けてみてください。
今回は、前回の「膝抜き歩行」に上腕の外旋を加えてみます。最初は両腕の上腕を外旋したまま歩いてみましょう。上腕を外旋させるためには、両手のひらを前方へ向けます。
膝を抜きながら上腕を外旋させる感覚を覚えてください。次は、上腕の外旋と内旋を左右交互に行ないます。
上腕の内外旋を交互に行なうトレーニングは、とても大切です。今回は、このことについてちょっと学びましょう。著書や常歩(なみあし)身体研究所のHPには書いてありません。よく理解していただければと思います。
「膝抜き歩行」だけでなく、歩行での脚と両腕の内外旋の関係は特に奥が深いのです。まず、ゆっくり歩いてみてください。ゆっくり歩くときには、着地脚側の上腕が外旋します。(これはいいですね・・体重が乗っている側の上腕が外旋)するのです。
ところが、少し早く歩いてみてください。上腕が外旋するタイミングが早くなります。つまり、まだ着地する前に上腕が外旋するようなります。
それでは、LSDをしてみてください。このときのご自分の脚と上腕の関係を確認してください。LSDより速い走歩行なると、ほぼ遊脚側の上腕が外旋します。
上腕の外旋が脚の動きをリードするようになるのです。鏡やビデオなどをみながらじっくり確認してみてください。
次回は相撲の押し(突き)の動作を勉強しましょう。
2007年01月01日
さて、常歩(なみあし)歩行は習得できましたでしょうか。1〜3ヶ月程度、意識してトレーニングすると完全に歩行動作が身につくと思います。
また、習得された方にお聞きすると、ある日(ある瞬間)から突然歩きの感覚が変わることが多いらしいです。あまり、「かたち」にこだわらない方がいいようです。
それよりも、からだの感覚を研ぎ澄ましてください。心地よい歩きができれば、それが皆さんの常歩(なみあし)歩行です。
それでは、今回は相撲の押し(突き)動作をしてみましょう。動画を見ないでご自分で相撲の押し(突き)動作を2〜3回繰り返してみてください。
左右交互に押し(突き)ます。この動作・・下の動画のようになる方が圧倒的に多いです。
右手右足、左手左足がほぼ同時に出て行きます。この動きは、これまで何度もでてきました。
以前、陸上の末續選手が、走りの感覚は「相撲の押し」だと語ったことがあります。その感覚を多くの方々は理解できませんでした。それは、相撲の押し(突き)動作を、上の動画のように同側の手足がほぼ同時に出る
と理解していたからです。これは、ナンバの誤解です。
合理的動作につなげるためには、足の動きに対して手(腕)が遅れて出てくるのです。
上の動画のようになります。
この相撲の押し(突き)動作で、常歩(なみあし)歩行の感覚をつかむかたも多いです。
2007年01月01日
常歩(なみあし)歩行は、習得できたことと思います。「かたち」にとらわれないことそして感覚を大事にすることです。
生活の中で、実践してみてください。さて、今回はすり足に挑戦してみましょう。武道(武術)などでは基本中の基本です。
道場などでできれば理想ですが、家の中の数メートルの床(フローリング)があればトレーニングしてみてください。まず、すり足で歩いてみてください。つまり、両足が床から離れないようにして
歩きます。このすり足、武道や武術に熟練したかたでも次のように歩く方が多いです。
このすり足をよく観察してください。膝よりもつま先が前にでています。間違いではないのですが、その他の様々な動きに転化しにくいのです。下の動画のように、膝を前に出すように歩きましょう。
膝を伸展させずに、曲げたまま歩く感覚(イメージ)です。久しぶりに自分のすり足を見ましたが、まあ合格点です。それから、すり足のトレーニングを繰り返すと分かると思いますが、腕の振りは順回転のほうが明らかに歩きやすいと思います。
武道(武術)の基本は順回転の常歩(なみあし)だと再認識できます。武道関係の方々は、是非マスターしてください。
正面からみてみましょう。
2007年01月01日
これまでは歩行を取り上げてきました。二軸・常歩(なみあし)を習得するためには、歩行・走行(LSD)を繰り返す
ことが最も近道です。その中に、すべての要素が入っています。ここからは、少し応用を実践してみましょう。第2章でも取り上げた内容です。
踵ふみと膝抜きです。今回は踵ふみです。自然体で立ってください。その姿勢から足裏のつま先側で床を押してください。からだはどのように動きますか?。当然下の画像の」ように後方に移動します。
これは簡単ですね。では、同様に足裏の踵側で押してください。できますか。
講習会などにでかけますと、3分の2くらいの方々はこの動きができません。いくつかの原因があるのですが、最も多いのは踵側で押すときに重心を後方に移動させてしまうことです。するとつま先側で押したときと同様にからだは後ろに倒れます。
できない方は何度も繰り返してください。このトレーニングは著書などでも紹介されていますからご存知の方も多いと思いますが、この動きはとても大切です。
何度も挑戦して動きがつかめない方は、踵側で押すのではなく、つま先側をあげてみてください。
次回は膝抜きに挑戦します。
2007年01月01日
つま先や踵をふんでからだが「後退」「前進」する動きが分かったでしょうか?。とくに踵をふんで「前進」する方法は十分にトレーニングしてください。日ごろから踵が低いフラットソールのシューズを履くことも大切かもしれません。
女性の方は、ファッションの関係で常にというわけにはいきませんが、普段はなるべくフラットソールのものを履きましょう。
さて、それでは今回(今週)は膝の抜きに挑戦してみましょう。最初は後退から・・・・・。
前節のつま先を踏んで後退する動きに、膝抜きを入れてください。
この方法が最も簡単な膝抜きです。何度もトレーニングしましょう。次は膝を抜いて前進します。立位からではなく、左足で立ったところかた挑戦しましょう。右足よりも左足がいいと思います。左足の踵をふむと同時に膝を抜きます。
なかなか感じがつかめない方は、右膝を同時に前方へ振り込むようにしてみてください。膝を抜いてそのあとに伸展させてはいけません。膝を抜いてからだを支えるだけですよ。膝を屈曲させたままの感覚です。
2007年01月01日
21節のトレーニングはいかがでしたでしょうか?。簡単なようですが、前進は非常に高度な技です。動きを追求してつくづく思うことは、速さ(スピード)はともかく人間が立ち上がった(立位を主とするようになった)ことによって前進することに非常に難しさがあるということです。
さて、今回はこれまでどこにも公表していない膝抜きのトレーニング方法をお教えします。これは、浦和南高等学校でコーチをされていたF先生が開発されたトレーニングの中の一つです。ジャンプをし、その自重を使って膝抜きの
タイミングを覚えるというものです。非常に効果があります。是非、取り入れてください。
まず、肩幅程度に足を開きます。両足で前に軽くジャンプしてください。2〜3回両足で着地します。その後、両足着地でも片足づつの着地でもかまいません、膝を抜きながら前進(走行)してください。
このトレーニングでは腕の振り方に注意してください。ジャンプの際に前から後ろではなく、後ろから前に腕を振りましょう。
2007年01月01日
それでは「肩甲帯」のストレッチ」に入りましょう。肩甲骨の動きで、まずご理解いただきたいことは、肩甲骨の位置が最も大切だということです。
このことをほとんどの方が知りません。肩甲骨の位置を調整することなく、ストレッチを繰り返している方も多いようです。
現代人は、その生活習慣から前肩(肩甲骨が前方に位置し胸が閉じている)になっている場合が多いのです。
それでは簡単に肩甲骨の位置を確かめる方法を学びましょう。自然体で立って下さい。椅子に座っても結構です。両腕をまっすぐ前から頭上あげてください。鏡などをみて腕が垂直に上がってることを確認してください。手のひらは前方に向けます。
その状態から、真横に腕を下ろしてきてください。手のひらは前に向けたまま体側につけます。そのときの肩甲骨の位置がニュートラルです。
常に肩甲骨の位置がニュートラルになるように調整してください。肩甲骨の位置が分かったら次は、二軸動作につながる動きをしながら肩甲骨を動かしてみましょう。
自然体で立ちます。右足(右軸)に体重をかけながら右手をできるだけ上方にあげます。次に、左足に体重をかけながら左手を上方にあげます。
この動作を繰り返してください。
次回は、この動きの応用編を紹介します。
2007年01月01日
それでは、前回のストレッチの応用をしてみましょう。前回と同様に自然体で立ってください。今回は、右手を頭上に上げるときに左足に体重を乗せてください。
「・・・・????、これって中心軸の動きではないの〜〜」と思われるかもしれません。ちょっと大事なコツがあります。
右手をあげて左足に体重を乗せるときに、右の骨盤がさがるようにしてください。この動き、なかなか難しいかもしれません。股関節の抜きです。
浮いている脚(遊脚)側の骨盤が下がるようになると、遊脚側に重心を感じるようになります。そこまでいけば合格です。
さて、肩甲帯のストレッチの最後は、棒を使った大胸筋のストレッチです。野球のバットや剣道の竹刀などを利用してください。下の動画のように、棒の両端を持って(はさむように)、斜め45度に押してください。十分に大胸筋のストレッチしましょう。
現代人は、生活習慣から大胸筋が収縮している人がほとんどです。そのことが、肩甲帯の動きを阻害している一要因です。
日ごろから十分に大胸筋をストレッチしましょう。
2007年01月01日
肩甲帯のストレッチは進んでいますでしょうか?。まず、肩(肩甲骨)の位置が大切です。常に、肩の位置をニュートラルにする習慣をつけてください。以前申し上げたように、肩の位置は胸の位置で調整します。
それでは、今回は上腕の外旋ストレッチです。上腕の外旋位に、なぜ個人差があるのかは明確にはわかりません。かなり、先天的なものがあるのかもしれません。しかし、ストレッチを繰り返すことによって外旋位を習得することができます。
棒などを持ってください。下の動画のように、左右の上腕を外旋させましょう。
この方法は、上腕を外旋させても前腕(手首から肘まで)は回外しませんので、合理的な動きにつながる、上腕の外旋と前腕の回内の感覚(動き)を覚えることができます。
是非、皆さんのトレーニングに加えてみてください。
2007年01月01日
さて、いよいよトレーニングも終盤に近づいてきました。ここでは、ホッピングトレーニングをご紹介しましょう。動画は、2009年の石田カイロ常歩勉強会の動画から抜きました。
まず、ホッピングとは何かということですが、「ケンケン」と覚えておいてけっこうです。片足で前に進むこと。実は、このホッピングには非常に大切な要素が含まれています。
詳しくは省きますが、ホッピングによってハムストリングの力の使い方を覚えることができます。そのはたらきをトレーニング法として開発しました。
動画は、椅子をつかっていますが、壁などを利用してもけっこうです。まず、壁などに手をついてください。壁を正面にしてもいいです。横でもかまいません。やりやすい方でけっこうです。
遊脚側の膝を曲げて、その膝の後ろにボールを挟みます。ソフトボール程度がいいと思います。そのボールを落とさないように、両膝ではさみながら膝を前に振り込みます。
小山田さんが動画で言われているように、遊脚側の骨盤をさげて重心をかけることです。このトレーニングを取り入れてみてください。ハムストリングが抜けない感覚(動き)を覚えることができます。
2007年01月01日
第20〜22節の「膝抜きトレーニングは」いかがでしたでしょうか。ここでも「膝抜き」のトレーニングを紹介しますが、20〜22節の「膝抜き」の目的とは違います。
膝を抜く目的は何だったでしょうか?。大きく分けて二つあります。膝を抜く目的は、「抜重」することです。しかし、「抜重」の後には「荷重」します。ここの理解が大切で、私たちは動作するときには「抜重」と「荷重」を繰り返しています。
動作の中で、この「抜重」「荷重」を観る目を養うことが大切です。これらは目には見えません。色々なところで書いてきましたが、動作が分かるためには、目に見えない要素(荷重・抜重・力の方向・感覚)を観る目を持つことが大切です。
さて、膝を抜く目的は
〇瞬間的な「荷重」によって地面反力を利用する
〇「抜重」して四肢をフリーにする
この二つです。そして、「抜重」にはさらに二つの「抜重」がありました。覚えていらっしゃいますか。
〇立ち上がり抜重
〇沈み込み抜重
の二つです。そして、スポーツ的動作と武術的動作に大きく分けると
スポーツ的動作は「立ち上がり抜重」を多用します。武術的動作は「沈み込み抜重」を多用します。このことも覚えてください。
20〜22節までのトレーニングは、主に地面反力を利用するトレーニングでした。ここでは「抜重」のなかでも「沈み込み抜重」を使うトレーニングです。
まず、二人組みになってボールやコインなどを利用します。動画では初心者ですのでボールを使っています。相手の手の下に手を位置して、そこから膝を抜いた瞬間にボールをとります。ボールを乗せている人はとられないようにしましょう。
次は、大きく膝を抜くトレーニングです。今度は一人の人が手に持ったボールを落とします。一方は、両手を相手の手の上に位置し、そこから大きく膝を抜いてボールをつかんでください。上手く膝を抜かないとボールが取れません。
バレーボールやドッジボールを利用してもいいと思います。
特に武道系の方や指導者は、取り上げてみてください。
2007年01月01日
さて、いよいよ第4章最後になりました。これまでのトレーニングは取捨選択して行なったり、指導したりしてください。
この節では、これまで何度も取り上げてきましたが、日常生活のことを取り上げようと思います。
五体治療院(小山田良治代表)で選手にはじめに指導されるのは、日常生活での姿勢です。何時間も専門種目のトレーニングをしても、日ごろの姿勢がよくなければその効果はほとんど望めません。立位姿勢から復習してみましょう。正しい姿勢を、「胸突き出した姿勢」だと理解している方々が多いのです。
しかし、理想的な姿勢は競技によって異なります。このことを言う指導者は非常に少ないです。陸上競技とサッカーでは、骨盤の角度が異なります。走競技で前に進む陸上競技は、サッカーに比して、深い前傾角度が求められます。
ご自分の専門種目の前傾角度を理解してください。また、学生や生徒さんに指導するときに特に注意したいのが坐位姿勢です。
学校などで、骨盤を後傾させている子どもたちがほとんどです。スポーツ選手を目指すならば、前傾して坐らせたいものです。
ただ、これも競技の特性があります。私がみたところ、例えば柔道の選手らは骨盤を後傾させて坐る選手が多くいます。動作の特性上それほど影響がないと思われます。
さて、常歩では左重心を進めています。右重心にならないよう日ごろから注意しましょう。これまで取り上げてきた腕組みもその一つです。
ここでは、車の運転姿勢を取り上げましょう。私は車の運転席に工夫をしています。一つは背もたれの上方にクッションを接地して骨盤の前傾が保たれるようにしています。
もう一つは、左側に肘置きを接地して、左重心になるようにしています。プロのスポーツ選手らが左ハンドルを好みます。色々とお話を聞くと、左ハンドルでは左のドアに重心を寄せるので左重心になることが一つの理由のようです。
長時間運転する方は、運転席を工夫してみてください。その他にも、日常生活で工夫して見てください。
さて、これでこの講座も終わりです。。基礎的なストレッチ・トレーニング方法をご紹介しました。長期間のトレーニングいかがでしたでしょうか?。受講終了後も、何かありましたら気楽にメールをいただければと存じます。
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