勝利至上主義について

2015-10-06
勝利至上主義の功罪を問う.jpg

 先日「勝利至上主義の功罪問う」というタイトルで講演をいたしました。上はそのなかで使ったスライドです。

 「勝利至上主義」というのは「勝つことが最も大切である(価値がある)とする考えといっていいと思います。そして、その前提として「優勝劣敗」があります。「優勝劣敗」とは「優れたものが勝ち、劣っているものが負ける」という考え方や感じ方。

 しかしながら、武道や武術では必ずしも「優勝劣敗」であるとは考えません。「劣勝優敗」の場合が多くあると考えます。「劣っているものが勝ち、優れているものが負ける」ことが頻繁にあると考えます。

 ですから武道や武術では競技的な勝敗を決めることを第一義としないのです。技の優劣と勝敗は一致しないというとらえ方です。本来日本の武道にはトーナメント試合はありません。勝者どうしを戦わせてチャンピォンを決定するというのはスポーツ的な考え方です。

 技を高めること、つまり「技の洗練度」を高めることが武道(武術)の最大の特性であると考えられます。その中に本来の人間形成があると考えられます。だからこそ、合理的身体操作の必要性が浮かび上がってきます。

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