2012年01月24日

錦織選手、全豪ベスト8・・飛躍のカギは「脱力」?

にしこり.jpg 世界ランク26位の錦織圭(22=フリー)が、4大大会初のベスト8進出を決めた。同6位ジョーウィルフリード・ツォンガ(26=フランス)を、2−6、6−2、6−1、3−6、6−3で撃破。8強入りは1932年の佐藤次郎、布井良助以来80年ぶり。 

 各新聞やTVの報道は、昨年12月に米シカゴに飛び、陸上ハンマー投げの室伏広治を指導する理学療法士ロバート・オオハシ氏のもとで10日間ラケットを握らず体幹トレーニングを積んだことを伝えている。錦織選手自身も「意外と疲れていないんです。トレーニングの成果がこんなに早く出るとは。ツアーに慣れてきたというのもあるし、確実に、強くなっている証しだと思います。体力面で大丈夫、というのは本当に力強いですね。」と語っている。

 また、ある新聞社の取材で興味深いことも語っている。昨年11月の上海の大会1回戦。0−6、1−4で負けかけた時に、自然と力が抜けたらしい。50〜60%の力でストロークすることで、腕に余分な力が入らなくなった。肘から先をしならせることが可能となり、力を入れなくてもボールが飛び、ストロークも安定したそうだ。昨日の試合後、錦織選手は、「この日も50〜60%ぐらいの力で打っていましたね。さすがに攻められて、緊張も多少はあったけど、リラックスしてストロークはできました。この形が通用して、勝てているわけなので、テニスがしっかりしてきたなとは感じています。これが世界のトップ4相手に通じるかは分からないですけど。」と語っている。

  戦後、松岡修造に続く日本人2人目の4大大会ベスト8の快挙。錦織選手の体力強化が注目されているが、その裏に本人が語っているように「脱力」があることは確かである。「脱力」とは「内力」の脱力である。決して、発揮される「力」を弱めることではない。

 錦織選手のショットに注目することにしよう。

 

2011年12月15日

「単え身」の身体操作

ネイマール.bmp 昨日(14日)のトヨタカップ、サントス(ブラジル)対柏(日本)戦。度肝を抜かれた。ある新聞は「子どもが大人を子ども扱いした」と表現した。19才のネイマールにあのプレーを見せつけられては、ネイマールを子ども扱いはできないだろう。

 抜群のドリブルセンスと決定力を併せ持つことから、同サントスの伝説的選手ペレの再来と並び称される逸材。前半19分、MF大谷を鋭い切り返しでかわす。「ちょっと考えたけど、マークされてたからね」。しかし本当の見せ場はこの後だった。なんと利き足とは逆の左で、器用にカーブをかけてシュート。GK菅野が、1歩も動けないほどの精度で、ゴール左隅ギリギリに決めた。

 シュート直後の写真、着目すべき点が二つある。まずは、彼の左足関節が屈曲されたままであること。これはネイマールだけではない。インステップもしくはインフロントにみえるキックを、世界のトップは足関節を十分屈曲させたままで打つ。

 そして、彼の体幹を見ていただきたい。左右の股関節と肩甲骨の位置と内外旋が同調している。全く体幹がねじられていないのだ。この局面では、一般的には右肩が前方に位置する。この左右の股関節と肩甲骨の位置と同調は、左上腕の外旋でつくられている。

 全く体幹がねじられていない身体を「単え身(ひとえみ)」という。「単え身」は前近代日本の伝統的な「身体」のあり様だ。やはり、日本人の身体を見直す必要がある。

2011年10月24日

浜田プロ惜しくも連覇ならず【2011PGAティーチングプロ選手権シニアの部】

hamada01.JPG 「2軸感覚スイング」の浜田節夫プロが「2010PGAティーチングプロ選手権シニアの部」で優勝したことは昨年記事にしました。昨日、携帯に浜田さんからメールが・・・、「今年のティーチングプロ選手権は1打差の2位でした」。PGAのHPに記事が掲載されています。

 昨年は優勝、今年は2位、「2軸スイング」の威力でしょうか。浜田プロは、24歳からゴルフをはじめてプロを目指しました。元々、野球で鍛えた「身体能力」は抜群です。そして、何といっても福山雅治に激似の甘いマスク(ゴルフに関係ないか・・笑)。

 現在、「ゴルファーなら知っておきたいからだのこと」(大修館書店)が編集の最終段階に入っております。私もほんの少しお手伝いいたしました。年内には発刊される予定です。

 浜田プロは今週は、日本シニアオープン(広島CC八本松C)にも出場されます。ご声援をお願いします。

2011年10月10日

剣道の構えと「骨盤の傾き」

kamae3.jpg

  三保の松原で開催された「のび剣」(第32回のびのび剣道学校)に参加いたしました。常歩剣道も取り上げていただきました。今回、あらためて実感したことが構えでの「骨盤の前傾」です。

 上の2枚の写真を比べてください。「のび剣」に参加された女性剣士なのですが、左は従来の「中段の構え」です。竹刀を持たないで、骨盤の角度を調節してもらいました。右が、その構えです。右の構えにすると、ご本人から「こんなに前かがみでいいんですか〜〜」と。

 「前かがみになんてなってませんよ、写真を撮ってみましょうか」というわけで構えを撮影。右の写真をご覧になって驚いておられました。私もはじめて骨盤を前傾させた時には、ゴルフのスタンスのように前かがみに感じたことを思い出しました。実際には、体幹は理想的に立っていますが、骨盤が前傾することで体幹全体が前傾していると錯覚するのです。

 左の骨盤の角度では、柔らかく細かい竹刀操作は難しいのです。右の角度で稽古を重ねると上達が早い思われます。多くの剣士の皆さんは、左の写真のように構えています。

 

 

 

 

 

2011年10月03日

ボウリング投球時の脚のクロスは?

ボウリング.jpg 最近、ボーリングが再流行の兆しがあるとか。こちら(大阪)では、日曜日の深夜に女子プロの番組が組まれてる。(番組名はなんだったか??)

 ボウリングは案外運動量を確保できるらしい。3ゲーム投げた場合の運動量を他のスポーツと比べてみると、マラソンなら7分30秒(距離にしておよそ3`)、テニスなら20分、サイクリングは20分(距離にしておよそ8`)、散歩ならば70分(距離にしておよそ4〜5`)に相当するそうだ。

 運動量が確保できる理由の一つは、ボールの重量にある。重さは一般に4から16ポンド。1ポンドは約456グラムだから、16ポンドなら7キロ以上になる。

 さて、ボウリングの投球動作、フィニッシュでは脚をクロスさせる独特のフォーム。様々な投球があるが、この脚のクロスだけは共通している。この動作は何を意味しているのだろうか。そして、その機能は何か。ボールの重量と関係しているように思われる。(写真は栃木県ボウリング協会のHPより)

 

2011年09月04日

ボルト・・やはり強かった、200M金メダル

ボルト05.jpg

 世界陸上2011(テグ大会)、男子100M決勝でフライングによる失格のボルト選手が、200M決勝では19秒40で2連覇を果たした。スタートのリアクションタイムは、決勝出場選手中最下位の0秒193。いかに慎重にスタートを切ったかが分かる。しかし、その後は大きなストライドで100メートルのコーナーを回り終えるころには、ディックス選手(米国)、ルメートル選手(フランス)らを置き去りにした。19秒40は今季世界最高。ここ2シーズンでは自己ベストの記録だった。

 今回の世界陸上、選手の下肢の動きに注目していた。特に、黒人選手。白人選手や日本選手の走りと比して違いが顕著だ。一つは、膝が最大限に屈曲してる選手が多いこと。そして、前方に振り出された膝(モモ)の位置が低いことだ。そのために、黒人選手の足部は前後ではなく上下に動いているように見える。股関節の動きを抑えてターンオーバーを速くしているのか。

 研究会の他のメンバーは、肩甲骨と上肢の動きの変化にも注目しているようだ。これらの変化は、アンツーカーからタータンへと走路が変わり、さらにタータンも反発力が強くなる傾向にあることが原因なのかもしれない。走競技も走路(道具・用具)の変化によってその技術が変容していく。

2011年08月28日

ボルト・・まさかの失格

 世界陸上(2011)の100M決勝で、ウサイン・ボルト選手がまさかの失格。金メダルを奪取したのは、ボルト選手のトレーニングパートナーのヨハン・ブレーク(21)で、向かい風1・4メートルの中、9秒92を記録した。ボルト選手、位置についての号令で珍しく吠え(声をだし)た。何か、いつもと違っていたのかもしれない。

 ビデオをスローでみると、となり6コースのブレーク選手がわずかにからだが先に動いている(動かしている)。武道などでいう「懸る(かかる)」という状態だったのか。理想の状態は「懸」と「待」が一致した状態だ。「懸待一致」という。「懸(けん)」が強いと、相手や周囲のわずかな「動き」に反応してしまう。「待(たい)」が強いと素早い反応ができない。

 それにしても、ボルト選手の走りが見れなかったことは残念。フライング即失格は、今回から採用されたルールだが、やはり再考の余地はあるだろう。200Mでの走りに期待しよう。

2011年08月28日

世界陸上(2011) ボルト余裕の予選突破

 陸上世界選手権第1日(27日、韓国・大邱)、男子100メートルでは世界記録保持者のウサイン・ボルト(25)選手(ジャマイカ)が楽々と予選を突破した。

 怪物の独壇場だった。男子100メートルで予選6組に登場したボルトはスタートからトップに立つと、爆発的なスピードで周囲を圧倒。50メートル過ぎには後方を振り返る余裕を見せ、すぐに力を抜き始めた。それでも全体トップの10秒10で準決勝へ。

 故障の影響から、今季はベストにはほど遠いとも伝えられていたが、その走りは他を圧倒した。優勝候補筆頭であることは間違いないであろう。

 今回、注目しているのは、各選手の下肢のたたみ方。短距離に限らず、中長距離でも、遊脚の膝をたたみこんで前方に素早く切り返す走りに移行しつつあるよう感じられる。写真は、ボルトの右脚のたたみだ。ほぼ完全に右踵が右大腿後部に接するようにたたみ込まれている。

2011年08月20日

投球動作と頭部

 第93回全国高校野球選手権大会(阪神甲子園球場)の決勝、日大三(西東京)が光星学院(青森)を11―0で破り、10年ぶり2度目の全国制覇を果たした。 2年ぶり14回目出場の日大三は、強力な打線で勝ち上がり、初優勝した第83回大会(2001年)以来となる決勝に駒を進め、参加4014校の頂点へ登り詰めた。1974年に東京大会が東西に分かれて以降、西東京勢としては第88回大会(06年)を制した早稲田実以来、4度目の栄冠。

 青森県勢の決勝進出は実に42年ぶり。太田幸司投手をようして、松山商業との18回引き分け再試合で敗れ準優勝に輝いた三沢高校以来だった。私たちの年代では「語り草」の一戦だ。心情としては光星学院に勝たせたいと感じていたのは私だけではなかろう。

 今日は吉永(日大三)・秋田(光星)両投手の動作について記してみる。両投手とも右の本格派、将来を嘱望される優秀な投手であることには間違いない。しかし、投球動作に関してはかなり差異がみられる。特に頭部の使い方。

 両投手とも左足をステップ(接地)する局面では、頭部が一塁側に倒れている。しかし、吉永投手(日大三)は、その後リリース直後まで頭部が一塁側に倒れたまま、その後頭部を三塁側に戻している。一方の秋田投手(光星)は、左のステップ後、すぐに頭部が三塁側に戻り始める。リリース時には、ほぼ頭部が垂直に立っている。その後、三塁側に倒れていく。頭部の操作は、肩の開き(右肩の出方)に関係する。頭部を傾けると同側の肩が前方へ出ていく。

 吉永投手は頭部の戻しが遅い分、腕が遅れて加速しながら出ていく。バッターとしてはタイミングがとりにくいか。しかし、制球力に多少難があるかもしれない。一方、秋田投手は、頭部が立っている分、コントロールがいいはずだ。しかし、多少開きが早いフォームとなる。打者からは見やすいのかもしれない。ただ、吉永投手に比べると、無理なく合理的な動作だ。

 この投球フォームによる頭部は、さらに洗練されてくると、左右に振ることなく操作される。下の写真はダルビッシュ投手。投球動作のスタートからフィニッシュまで、ほぼ頭部を垂直に保ち、可能な限りわずかな頭部の動きで「体幹」を操作している。 

 

2011年08月11日

〜起源探訪〜 生まれたるは関西

生まれたるは関西.jpg

  eo光チャンネルの番組「生まれたるは関西」(日本の美意識を今に伝える〜京履物司 祇園ない藤〜)に、小田伸午先生(関西大学人間健康学部)と私(木寺・奈良工業高等専門学校)が出演します。江戸時代までの日本の伝統的履物と歩きについて解説いたします。ぜひ、ご覧ください。

放送日時 8月17日(水)〜9月6日(火)放送

期間中は何度も放送されます。(いずれも14分番組です)
 ・月曜(8/22・29・9/5)    11:15〜
 ・火曜(8/23・30・9/6)     8:00〜 
 ・水曜(8/17・24・31)        13:00〜 / 19:45〜
 ・木曜(8/18・25・9/1)       7:30〜 / 20:30〜
 ・金曜(8/19・26・9/2)     13:30〜 / 23:30〜
 ・土曜(8/20・27・9/3)     16:45〜  / 20:30〜
  ・日曜(8/21・28・9/4)   13:30〜

尚、番組はネットでもご覧いただけます。上のタイトルのロゴをクリックしてください。ネット配信は、8月17日(水)より一か月半の間、ご覧いただけます。

 放送(ネット配信)終了しました。 

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