2019年03月12日

屈曲動作を練習する

 屈曲動作の練習方法の動画を撮ってみました。屈曲動作で大切な膝の屈曲(抜き)です。動画は右半身(自然体)で右足から一歩出る動きです。

 まず、膝の抜きは「遊脚」の操作から練習するといいようです(上の動画)。「遊脚」とは最初に動作させる脚です。この場合は右脚です。「遊脚」の操作で大切なことは膝よりもつま先が前に出ないことです。これは簡単なようですが案外難しい操作です。

 ヒトはカラダの末端の意識(末端感覚)が強いので、多くの方は膝よりもつま先が先にでてしまいます。鏡を見たり動画を撮ったりして膝が前方に移動するようにトレーニングしてみてください。

 次に、「支持脚」の操作を練習します。動画(中)では「支持脚」(左足)だけでカラダを支えた状態から「支持脚」の膝を屈曲させて前進しています。練習方法の紹介ですので、かなりオーバーに動いてもらいました。洗練されてくるとほとんどカラダの沈み込みがなく動けるようになると思います。

 「遊脚」と「支持脚」の抜きをそれぞれ練習しておおよそできるようになったら、両膝を同時に抜くようにします(動画下)。これもかなりオーバーに分かりやすく動いていただいています。

 このように「遊脚」「支持脚」、「両脚」と段階を踏んで練習してみてください。

 実際には、動く速さや距離によって左右の膝を抜くタイミングを変えます。これはご自身で工夫されるといいと思います。

 この動画では、「右自然体」で右足からでるトレーニングをしています。逆に、「左自然体」でトレーニングされてもいいと思いますが、多くの方々は「右自然体」の方がやりやすいと思います。

2019年01月07日

錦織が約3年ぶりの優勝、12個目のタイトル獲得。

エアケイ.jpg 今年で個人トーナメント開催に終止符を打つテニスの「ブリスベン国際大会」(オーストラリア・ブリスベン/12月31日〜1月6日/ハードコート)で、男子シングルス決勝で第2シードの錦織圭(日本/日清食品)が第4シードで世界16位のダニール・メドベージェフ(ロシア)と対戦した。

 6-4、3-6、6-2のフルセットの末に錦織選手が勝利し優勝を決めた。錦織選手の優勝は2016年2約3年ぶりで通算12個目のタイトル獲得となった。

 この約3年間続いた決勝での連敗を9でストップし、14日に開幕する「全豪オープン」へむけ期待のもてる優勝となった。

 さて、錦織選手の代名詞といえば「エア・ケイ」。最近は封印したとも伝えらえている。ランクが上がって「エア・ケイ」を使えるような浮いたボールを相手が返してこなくなったとも。また、「エア・ケイ」を使わなくても打てるように体幹をトレーニングしたとも伝えられている。

 この「エア・ケイ」の封印を動作学的に考察すれば、立ち上がり抜重時に高速で振れるほどラケットが軽くないことにも一因であると考えられる。立ち上がり抜重というのは、ジャンプして両足が地面から浮いた状態を言う。その状態では上肢が楽にしかも高速に動く。

 しかし、その効果は上肢に何も保持しない場合か、軽いラケットなどを保持した場合に限定される。卓球やバドミントンのように軽量のラケットを使用する競技では威力を発揮するが、テニスのラケットではそれほど有効ではないとも考えられる。

 しかし、テニスにおいてもサーブでは立ち上がり抜重を多用している。抜重による上肢の操作は科学的研究の余地が多分に残されている。

2018年12月30日

桃田選手の強さの秘密

 数年前、まだ桃田選手が他競技の方々にはそれほど知られていなかったころ、バドミントン関係者からメールをいただいたことがある。

「とても膝の抜きが上手い選手がいるので動画をみてください」

というようなメールであった。当時拝見した動画も確かに「膝の抜き」が上手かったのだが、それからさらに成長して世界選手権者となった彼の動画をみると、動作学的には「スプリットステップ」に彼の強さの秘密があるように思われる。

 上の動画をご覧いただきたい。対戦相手のステップと比較して、とてもうまく、そして頻繁にスプリットステップを使っていることが分かる。

 対戦相手の選手らもスプリットステップを使っているが、彼らは左右のステップにばらつきがみられる。しかし、桃田選手のスプリットステップは、ほとんど左右の足が同時に着床している。左右が同時に着床することは、360度どの方向にも動作できることの条件である。対戦相手の選手らは左右の着床にばらつきがあるので動ける方向が限定される。

 このプレー中に両足同時着床するスプリットステップは、テニスのフェデラー選手も多用していた技術である。

 桃田選手の益々のご活躍を祈念したい。

2018年11月22日

骨盤前傾の誤解

弓腰1.jpg

 当研究所では、選手などの動作改善で最初に取りくませることは適正な骨盤の角度を習得することです。一般的に、日本人は骨盤が後傾している傾向にあるので「骨盤を前傾させる」と理解している方も多いと思います。

 しかし、骨盤の前傾は注意が必要です。骨盤を前傾させると「弓腰」になる方が多いからです。上の写真のように腹部を前方に押し出すようにして骨盤を前傾させる方が案外多いのです。「弓腰」とは武術や武道で使用されてきた用語です。必要以上に骨盤を前傾させ腰が弓のように反っているために体幹の動き(力)を下肢に伝達することができません。昔から武術(武道)ではよくない(悪い)姿勢として伝えられてきました。

弓腰2.jpg 下の写真をご覧ください。左はほぼ正常な骨盤の傾きです。右は骨盤を前傾させすぎて「弓腰」になっています。注目していただきたいのは重心が落ちる位置です。正常な骨盤の傾きでは、重心がほぼ左右の内くるぶしを結んだラインの中央に落ちますが、弓腰の場合はそれより前方に落ちています。

 当研究所では腹部を後方に引くようにして骨盤を前傾させるように指導します。この操作を武術(武道)では「腰を立てる」と言います。

 骨盤の適正位置は熟練した指導者に見てもらわないと分かりにくいものです。ところが、自分自身で骨盤の適正位置を習得する方法があります。それが「後歯下駄」を履くことです。

 「後歯下駄」を履いて一日5分〜10分立つことで無意識のうちに適正な骨盤の傾きを習得することができます。
(写真は、https://www.google.com/より)

2018年09月23日

動作とリズム

 動作とリズム、以前からの私の課題でもありました。しかし、「日本人は4拍子」であるとか「なみあし歩行の習得にはアフタービートが重要」という程度の理解しかありませんでした。 

 打楽器奏者(リズム研究家)で独自の「リズム習得法」をスポーツ動作などに応用することを目指しておられるSakuraさんのバスケットボールを使ったリズムトレーニングの動画です。

 Sakura氏は、「リズム」とは 厳密に言うと「音の模様」・ 「時間の模様」だといわれています。 正確さや再現性の高い動き、さらには 高い技術をともなった動きは 、拍子(荒いリズム)より 更に細かい音の粒に乗った予備動作で構成されていると説明されています。スポーツ動作などにおいては、一拍を6等分したリズムをマスターすると 様々な動作が可能になるようです。

 上のトレーニング動画では、 表拍と裏拍を脚(ステップ)で捉え、 それと同時に、上半身は 拍子を更に細かく6等分したリズムを捉えています。(トレーニングに適したテンポは 身長、地面の固さ、ボールの空気圧で変わります。 一拍を細かく6等分したリズムに それぞれ@ABCDEという数字をあてがい ボールが地面に接触するタイミングを色分けして表記しています。)

 Sakura氏のリズム習得法を学ぶと@〜Eのどのタイミングでもボールをつけるようになります。画期的なリズムトレーニング法です。

 このトレーニングの基礎となるトレーニング法を徐々に公開していきます。

2018年08月02日

下駄トレーニングの効果

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 先日より、「後歯下駄」の他に「足半下駄」を紹介しはじめました。「足半下駄」のお申し込みが殺到しておりまして、今は受付を見合わせております。

 さて、医療関係者で認定インストラクターの方からメールをいただきました。以下のような内容です。

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 先月、東京で、木寺先生の後歯下駄の講習が行われました。足の指の使い方が新鮮で、自宅でも下駄に乗る日が増えました。風呂上りにふと気づくと、左足の足跡の土踏まずの部分が、以前より、少し薄くなっているように見えました。(1枚目の写真です。これでも以前より薄くなっています。以前は土踏まずと母趾球が一番濃く跡がついていました。)

 数日後、下駄に乗った直後に風呂に入りました。2枚目の写真は、その風呂上りの足跡です。くっきりと土踏まずがあります。決して、無理な力を入れて立ったわけではありません。

 この年になっても、体って変わるものだと、驚き、喜んでいます。

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 動作トレーニングという場合には二つの意味があります。一つは動作に必要なカラダをつくるトレーニング、二つ目は動作のトレーニングです。多くの方は動作トレーニングには熱心ですが、動作に必要なカラダをつくるトレーニングをおろそかにしがちです。  

 下駄トレーニングは、それら両立させる画期的なトレーニングです。しかし、トレーニングの仕方にコツがあるんです。下駄会員ページでは、後歯下駄講習会の動画を公開しております。

2018年06月20日

日本、コロンビアを破る金星(2018ワールドカップ初戦)

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 14日に開幕したW杯ロシア大会。19日までに各国が1次リーグ初戦を終えた。

 FIFAランク61位の日本は同16位の格上コロンビアに2―1で勝利。数的優位を生かして“サランスクの奇跡”を起こし、W杯で南米勢から初勝利を挙げた。一方、FIFAランクトップ10のうち、白星スタートを切ったのは3位ベルギーと7位フランスのみ。1位ドイツが敗れ、南米の強豪ブラジルとアルゼンチンはそれぞれ引き分ける波乱のスタートとなった。

 日本の決勝トーナメント進出決定の条件 H組は第1戦を終えて日本とセネガルが勝ち点3で並び、ポーランドとコロンビアが同0。日本は第2戦でセネガルを下して勝ち点6とすれば、最終戦を待たずに1次リーグ各組2位以内による決勝トーナメント進出が決まる可能性がある。

(写真は日刊スポーツHPより)

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 さて、試合の勝敗の他に、各国選手の身体操作に目を向けると興味深い。日本対コロンビア戦、私はボールコンタクト(キック)時から直後の体幹の動作傾向をみていた。日本選手はボールコンタクト時とその直後に、股関節が伸展し体幹が後傾する傾向にある。一方、コロンビア選手は股関節が屈曲傾向にあり、体幹が前傾します。胸が斜め下を向くような操作をします。

 どちらがいいかとは一概にはいえないが、各国の身体動作の特性を観察するのもワールドカップの一つの観戦方法だ。

2018年04月07日

足半下駄

足半下駄.JPG 下駄製作所より「足半下駄」の試作品が送られてきました。平昌オリンピック後、スケート選手が使用していたものと同じ下駄に乗る機会がありました。

 それは台座部が狭く(短く)初心者には難しく感じられました。この試作品は、台座部分を多少長くしてあるために、下駄初心者でも、足の指を底屈させ、かかとを踏む感覚が得られます。かかとが接地していなくても、かかとを下げる操作を習得することができます。

 また、これまでの後歯下駄とこの足半下駄を併用すると、カラダがかかとで前進しつま先で後進させる操作を足指で行うことができるようになります。

 なみあし身体研究所/動作改善普及センターに、新たなトレーニング用具が加わりそうです。6月に東京・大阪・名古屋・福岡で開催されます「後歯下駄セミナー」で、この「足半下駄」を履いていただけます。販売は「後歯下駄セミナー」終了後になる予定です。

2018年04月02日

屈曲動作でスイングする

 当研究所の活動目的の一つは、すべての身体動作に共通した原理を追求・整理することにある。その原理をどのように呼ぶか、名づけるかは運動者のイメージを決定づける。

 2軸動作・なみあし(常歩)として紹介してきたのだが、最近では「屈曲動作」ということが多くなった。歩行動作などの日常動作からあらゆるスポーツなどの技術まで時代が下るほど、カラダを伸展方向に使うイメージが強くなっている。

20170329平尾・羽鳥.jpg 屈曲動作という観点であらゆる動作を再考しているが、ゴルフスイングも興味深い。現在の多くのプロはダウンスイングで左ひざを伸展させている。ダウンスイングでは地面方向にカラダが落下していくので受動的に伸展させるのか、または左方向へのカラダの回転を止めるために膝を伸展させて股関節を内旋させることでブレーキをかけているのか、などと考察していた。

 最近、当研究所のセミナーにもご参加いただいている平尾プロ(右)とご一緒にゴルファーの指導に携わっておられる羽鳥トレーナー(左)と意見(情報交換)をさせていただいている。

 伸展動作でのスイングが主流になっている中、お二人は屈曲動作によるスイングを指導されている。動画は言うまでもなく青木功プロのスイング。まだ、動作研究に着手する前から独特のスイングであると認識していたが、改めて観ると究極の屈曲動作である。屈曲傾向のスイングでも他のプロはフィニッシュで股関節は伸展するのが一般的であるが青木プロの左股関節はフィニッシュでも屈曲位が保たれている。

 歩行動作に代表されるように、伸展による動作が「かっこいい」「スマートである」「正しい」というようなイメージが植えつけられていった。しかし、伸展動作はカラダを酷使する動作法である。屈曲動作を見直す時期ではなかろうか。2軸というイメージ(感覚)は屈曲動作を発現させるための一つの感覚ととらえるとスッキリする。

2018年03月21日

順回転歩行をマスターしよう。

 身体操作の基礎は「歩行動作」です。なみあし身体研究所では「交差型」の歩きを教えてきました。「交差型」とは、右手と左足、左手と右足がほぼ同時に同方向に動く歩きです。いわゆる、一般的な歩きです。私は「逆回転歩行」といっています。肩が逆に回転するようなイメージなるからです。

 しかし、歩行は様々な形があり「順回転歩行」(上の動画参照)があります。これは私が命名した歩行形態ですが、同側の手足がほぼ同時に動きます。しかし、左右の半身を入れかえる、いわゆる「ナンバ」ではありません。この「順回転歩行」こそ様々な動作に転化する歩きの基本だと思われます。

 「逆回転歩行」は静止することが苦手です。「順回転歩行」を習得すると動作の中で止まれるようになります。静と動が交互にあらわれるような動作は「順回転歩行」をマスターすると容易になります。

 そして、連続動作でも「順回転歩行」が有効な場合もあるようです。先日、セミナーに「カヤック」の日本代表選手がお見えになっていました。「カヤック」のパドリングの全身動作は「順回転歩行」で習得できそうだといわれていました。是非、「順回転歩行」を習得しましょう。身体操作がさらに容易になります。

一本歯(後歯)下駄