相打ちについて
今日は学生の部内での試合稽古をみながら、見学の学生と高等学校でどのような指導を受けてきたかを話していました。
相打ちの技については、打たないように指導を受けてくる学生が多いようです。
しかし、私は稽古や試合では「相打ち」になる技を出すように指導します。「相打ち」の技を打つと勝ち負けがはっきりするように感じると思いますが実は逆です。
「相打ち」の技を出す稽古をしていくと打たれなくなります。
「相打ち」にするためには、相手の打突の起こりをみてから打っていては「相打ち」にはなりません。相手の技が発現する前に打突することで「相打ち」になります。
この稽古を継続していくと無意識に相手の起こりを感じるようになります。すると、相手の技が発現する気配を感じるので、間合いを外すことが容易になります。
私は、太鼓を用いたり約束稽古などで基本稽古の大半を「相打ち」の稽古に費やします。
そして、上達すれば相手の「気配」を打突する剣道へと移行できます。
「相打ち」にするためには右荷重からは「相打ち」にはなりません。「左荷重」から一拍子の打突がでることが大切です。
「左荷重」を指導するのは「相打ち」の技を出させるためともいえるのです。