伝承的身体運動と左右

2021-12-10
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 上の写真をご覧になって何か違和感を感じないでしょうか?。一見、どこにでもあるような弓道の写真です。

 実は、このように弓をひくことはありません。写真は右手に弓も持っています。弓道では一般的に、左手に弓を保持して、右手で矢を射るのです。逆はありません。(例外的に試みている人もいるらしい・・・)

 つまり、日本の伝承的身体運動は身体の左右特性を最大限に活用していたといえます。左手は弓を携える手なので左手のことを「弓手(ゆんで)」といいました。右手は左手に弓を携えて馬に乗ったときに「手綱」を持つので「馬手(めて)」といいました。

 剣道の中段の構えも右自然体です。江戸後期には400以上の流派があったといわれていますが逆に構える流派はありません。左右が決まっています。

 私たちのカラダは形体的には左右対称がいいとされています。しかし、身体動作は右利き・左利きに関係なく左右の特性があるのです。合理的身体動作を学ぶためにはこの身体左右の法則を知っておく必要があります。

 身体左右の法則には、「左重心の法則」「左右股関節の法則」「右ねじの法則」があります。これらを知ることで様々な動作が洗練されていきます。

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