2008-10-31

 剣豪宮本武蔵が、興味深いことをいっています。

 足さばきについて、「きびすを強く踏むべし」と五輪書(有名な剣術所です)の中で書いています。

 「きびす」とは踵(かかと)のこと。武蔵は、しっかりと踵を接地させて動くことが大事だと説いているらしい。

 現在でも能などの歩法に受けつがれているのですが、この動き方を理解するには、かなり注意が必要です。踵(かかと)の部位が、現在とは違うらしいのです。

 当時の踵は、現在のように足裏のうしろの狭い範囲をさすのではなく、後半分の広い範囲を示していたらしい。つまり、「きびすを強く踏むべし」とは、足裏全体を接地させるとを教えていたと考えられるのです。

 現在いわれている「フラット着地」の感覚や動きに近いかもしれません。

 舞踊などでは、日本は舞の文化、外国(大陸)は踊りの文化だといわれます。日本には、足を地面や床からほとんど離さずに動く「舞」が定着し、大陸には逆に体を宙に浮かせる「踊り」が定着しました。

 これらは、日本人が長らく農耕民族であったことと関係があるといわれていますが、さらには草履(ぞうり)や草鞋(わらじ)などの履物の影響が大きいようです。

 そういえば、オリンピックやサッカーのワールドカップ大会などの国際大会で、応援する観客のようすを観ていて、気づくことがあります。

 自国の選手が得点したときの身体(からだ)の反応が、外国人と日本人では明らかに違います。

 外国人、特に欧米人は、ほとんどの観衆がピョンピョンと何度も跳び上がって喜びを表現します。一方、日本人はどうか。1〜2回は跳び上がるものもいるが、多くは足を地面につけたまま両手をうえに上げたり、近くの人と抱き合ったりしてます。

 踵(かかと)、すなわち足裏をしっかりと接地する日本人の身体特性は、しっかりと受け継がれているようです。

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