2009-07-17
カンボジアには、『アプサラ』という舞踊が在ります。
このアプサラの主要動作は、片足で立って微動だにせず、少しずつゆっくり動かしていく動作です。
手先や足先は、背屈(屈曲)させるのが基本です。
ゆっくり動くことは、とても難しいです。このときに必要となるのが「身体軸」だといわれています。 「身体軸」というとらえ方や感覚は、アジアでは当たり前のこととして存在してきました。
静的だからこそ、アジアには身体の軸という感覚が根付き、逆に、動的に動く踊りが多い西洋では、あまり動いている場合の軸感覚は無いのかもしれません。
さて、アプラサの基本は、軸足(踏み脚)の膝を少し曲げて、お尻を突き出す姿勢だそうです。これを『ソンコット・クリアン』(重心を下に置く)と言うそうです。

この姿勢がゆっくり動くための基本です
あるプロ野球の監督さんが、出来るだけゆっくりスイングする練習を選手達にさせていた・・・・という話もあります。
常歩・二軸動作のトレーニングにゆっくり一足長で走るLSDがあるのですが、ほとんどの方は途中で速くなってしまいます。
どうもゆっくり動作することとスポーツのパフォーマンスには相関がありそうです。すばやく動ける選手は、超ゆっくり動ける。
足関節を屈曲位に保ったり、膝関節を伸展させないことと関係があると思われます。私たちは、このような感覚を屈曲感覚と名づけました。
ゆっくり動作するときと速く動くときには、この屈曲感覚が必要だと思われます。