「常歩剣道」を世に出して8年。近頃では、常歩剣道」で検索されてHPに訪れる方も多い。ありがたいことだ。ただ、一つだけ危惧していることがある。それは、「常歩」「なみあし」という読み方であるため、「常歩剣道」特定な「足さばき(はこび)」を用いる動作形態であると誤解されていること。

 「常歩歩行」という場合は、確かに歩様(歩き方)だ。しかし、常歩(なみあし)」とは歩様ではなく、合理的な身体操作(からだの使い方)の考え方の一つ。同様に「常歩剣道」とは、ある特定な「足さばき(はこび)」を用いるものではない。

 身体動作を研究して、今のところ分かったことは、個々の身体の状態によって動作のあらわれ方が異なることだ。ある身体操作法を習得しても、そこから表出する動作は、それぞれ違う。身体操作法というのは、スポーツや武道にあらわれる「動作」ではなく、その「原理」のこと。だから、常歩(なみあし)」を習得しながら剣道を実践すると、それぞれの身体操作法の習得段階や身体の状態などによって、表出する「動作」は異なってくる。

 「常歩(なみあし)」による剣道を実践すると、徐々に左かかとが接地する傾向にあるが、決して左かかとが接地しなければならないことはない。さらに、歩み足」を多用できるようになるが、決して「送り足」が間違っているのではない。その剣士の状態によってあらわれる「足さばき(はこび)」は様々。2004年に「本当のナンバ常歩」(スキージャーナル社)を上梓させていただいた頃も、私自身「歩み足」を使っていたが「送り足」「踏みこみ足」主体であった。現在でも使用している。

 「常歩(なみあし)」の身体操作を習得するとともに剣道を徐々に変えること。決していっぺんに(断続的に)動作を変えないこと。その時点で、自分が最も抵抗がない「快感」のある動作をすることが大切だと考えている。

 「正しい歩き方などない」と同様に「正しい足さばき(はこび)などない」のだ。 

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