2012年01月11日

隠されていた空手

 「隠されていた空手」(桧垣源之助著・チャンプ)という著書がある。「桧垣源之助」はペンネーム。以前、何度かメールを交換させていただいたことがあるが、本名も、またどのような経歴の方であるのかも知らない。ただ、世界空手道選手権や全日本選手権、さらには数々の国際大会で優勝経験を持つ鈴木雄一氏が、「中学・高校と寮生活をともにした」と語っているところをみれば、本格的に空手の修行をされたであろうことは推察できる。

 さて、「隠されていた」とはどういうことなのか。真実はなぞのままであるが、以前から空手に関してはある興味深い話(伝説)がある。いくつかの流れはあるが、空手は沖縄から本土に伝えられたというのが定説である。ところが、船越義珍先生らが本土に「唐手」を伝えるにあたり、沖縄の唐手家の間で「秘密協定」があったと言われている。その「秘密協定」とは「ヤマトンチュー(大和人)には本当の唐手は教えない」「型は使えないようにして本土の人に教える」というものであった。本土で一般に広めた空手の型は使えないように改変されたものであったらしい。

 桧垣氏は船越義珍先生の高弟であった久保山紹山先生に師事しているが、ある逸話が紹介されている。日本に伝わった空手は、大学の空手部を中心に発展した。久保山先生によれば、船越先生が大学で教える空手と、夜に自宅で教える空手は全く違っていたという。「なぜ、昼と違うことを教えるのですか」という問いかけに、船越先生は「本当は教えてはいけないのだ」ということを言われたらしい。どの程度の拘束力があったかは分からないが、「秘密協定」があったとする伝説は信憑性がある。

 技や技術を改変しての伝承に違和感を持つ方も多いであろう。しかし、武道・武術の世界では目新しいことではない。武道(武術)の伝承形態は一子相伝だ。本来、武道(武術)の技は殺傷術である。よって、誰にでも教えてはならないという不文律があった。道場に入門してくる弟子にも、「型」は教えてもその「用法」や「操作」は教えなかったとも言われている。

 この一子相伝的伝承形態はスポーツにもあるのかもしれない。欧米人が自国の魂とも言えるスポーツ文化を、正直に東洋の小国に伝えたであろうか。

 そういえば、ある競技のオリンピックコーチの言葉を思い出す。「戦後の長い間、日本は欧米から嘘を教えられてきた・・・やっと気づきました。」

 外来スポーツの技術や習得法などを今一度見直す必要がある。

 

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