常歩(なみあし)走歩行には、順回転と逆回転があることをご存知でしょうか。私たちが公表している常歩(なみあし)は逆回転常歩です。肩や腕(手)が進行方向に対してタイヤが逆に回転するように動作します。しかし、車のタイヤが回るように順回転する常歩もあります。神戸のKCC(神戸新聞文化センター)での講習では、順回転から逆回転に移行したほうが分かりやすいという受講生からの声が多くありました。

 (順回転常歩=ネット内講座より)

 上の動画をご覧ください。順回転の常歩(なみあし)です。この順回転から逆回転に移行していきます。しかし、最近、この順回転も独立した走歩行の一つではないかと考えるようになりました。

 剣道の打突動作理論で、森田文十郎先生が「対角線活動」ということを提唱されました。「対角線活動」とは、一般には、上肢と下肢の関係と理解されています。右足と左手、左足と右手が同方向に動くということです。しかし、森田先生の著書を読み込むと、その原理は上肢と下肢の関係ではなく、骨盤と上肢の関係を言われています。

 右腰と左上肢、左腰と右上肢の関係です。つまり、腰(骨盤)の動きによって同側の手足が同時に同方向に動く走歩行が出現することを示唆しています。着地足側の腰が前進する走歩行は、まず順回転をトレーニングするといいと思います。そして、ひょっとすると、重心の移動を会得すれば、順回転も合理的な走りになると考えられます。どなたか、試していただける方はおりませんでしょうか。

なみあし無限
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「剣道なみあし流」