集団行動と動作について
2014-04-17
集団の規律形成、連帯感や達成感の体験などを目的に、集団(行動)訓練を実施している団体は多いと思います。
現代人のほとんどが、股関節・膝関節・足関節を伸展方向にアクセントがある「伸展動作(感覚)」による動きを得意としています。逆に「屈曲動作(感覚)」による動きは、それらの関節を屈曲方向に操作させます。「屈曲動作(感覚)」によって「内力」以外の「力」を用いた動きが発現すると考えられます。
前近代の日本人は「屈曲動作」が得意であったと考えられます。先日、集団訓練を見ていたのですが、集団で動作を合わせるときには号令をかけます。その号令に動作を合わせるときに、関節が伸展する局面で合わせる傾向にあります。日本語を話していると強拍が得意になるので、さらに伸展にアクセントが来るように思えます。
「伸展動作(感覚)」が主流になった主因は、明治以降の学校教育全般や体育による集団的動作かもしれません。服装や履物は、副次的な原因かもしれません。剣道なども、大勢で素振りを合わせるなどのことをやりだしてから本質から離れたのかもしれません。
明治期初期に日本人が行進ができなかったのは、歩様やリズムの問題だけでなく「屈曲」にアクセントがある動作をしていたからとも考えられそうです。