先日、気になる論文がネイチャーに掲載されたらしい・・・。
シューズを履いたランナーの4分の3はかかとから接地する。しかし、裸足のランナーは、圧倒的多数がかかと接地せず、拇指球やそのやや外側で接地しているらしい。かかとを接地させない走りは、足(脚)への衝撃回避になると報告されています。
最近、フォアフット(ストライク)走法を提唱している方々も多い。足の接地をかかとではなく、フォアフット(前足部)にするというもの。それによって膝・足関節などへの衝撃がやわらげられるというものです。
フォアフットとヒールコンタクトとどちらがいいのか?というような論争にもなってるようです。
なんで、どちらかに決めたがるのかな〜〜、というのが私の感想。
正しい歩き方や動き方などない・・・、という理由と同じで正しい接地方法などない、と思われます。
正しいか正しくないか・・と考えると動きは難しくなる。その人(選手)に適している(合っている)か適していないか・・・。
足・膝・股関節が合理的に機能すれば、かかと接地が有効。接地と同時か直後、足関節が背屈(屈曲)し膝関節が前方に送り込まれることができれば、かかと接地が可能となります。
足関節と膝関節の屈曲は、股関節の外旋が条件となりますので、やはり常歩の外旋ストレッチが大切。
股関節の内旋傾向が強い方は、かかと接地はブレーキになると感じるのかもしれません。フォアフット走法の方が動きやすいと感じると思います。
裸足のランナーといえば、オリンピックローマ・東京の両大会で金メダルを獲得した故アベベ選手、ユーチューブで動画を見つけました。
アベベ選手は、典型的なヒールコンタクトのフラット走法です。動画の一コマを抜いてみました。右足接地の直前です。
ヒールコンタクトとフラット走法を分けてとらえるのは乱暴。ヒールコンタクトで全身が上手く機能すればフラット走法に・・・・。

走動作で速度が上がっていけば、接地時間が短くなり、また体幹が前傾すればヒールコンタクトしなくなる傾向があります。しかし、その場合も前頸骨筋とハムストリングの収縮による膝の送り込みと体幹の乗り込みが重要。
そのようにとらえると、かかと接地は一つの象徴的(客観的)な事象で、総合的な身体動作の中で考える必要があります。
そして、もう一つ足部の接地方法と関係がある重要な事項があります。それは・・・足部の骨のアライメントです。
特に「踵骨(しょうこつ)」と「距骨」の位置関係は重要です。
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