日本人のからだづかいを最も原型近く残しているのものの一つは相撲です。

 私たちも相撲の稽古の中から四股によるトレーニングを推奨していますが、先日相撲の専門家の方より蹲踞(そんきょ)について教えていただきました。

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①お尻とかかとが開いていると・・・あなたは足首がかたい。足首がかたい。足首がかたいと怪我(捻挫)しやすかったり、踏ん張れない、粘りがない、疲れやすい。

②膝の間が開いていないと・・・あなたは股関節がかたい。股関節がかたいと怪我(膝や足首)しやすかったり、横への動きが鈍い、粘りがない、疲れやすい。

③あごの下・脇が開いていると・・・あなたは姿勢が悪い。姿勢が悪いと、体幹(腹筋・背筋)が弱い。字が汚い。上半身と下半身のつながりが悪い。踏ん張れない。 

業界きっての理論派ライダー【和歌山利宏さん】

 近年、スポーツ界で注目を集める「2軸理論」を取り入れた、最新のライテク理論を徹底解説したDVDです。CGアニメーション、全方向車載カメラを駆使し、バイクが「曲がるメカニズム」と「体の使い方」にポイントを置いて分かりやすく解説しています。

 ところで二軸走法ですが、非常にフォームがコンパクトになるようです。一軸の『どっこいしょ』スタンスからとてもクイックな走りに変わります。日頃のイメトレの方法から実際のライディングポジションまで詳しく説明されています。そういえば近年のスポーツ界では確かにこの理論を取り入れている理由が分かるような気がしますね。

 和歌山さんは、私(木寺)が赴任した奈良高専の卒業生です。DVDを拝見しました。すばらしいの一言です。荷重・抜重の理論はスポーツ界の比ではありません。スポーツ関係者・二軸関係者必見のDVDです。

 最近、膝を抜という動作にスポーツ界(研究も含めて)が注目するようになりました。

 この膝の抜については、「常歩の身体操作」のコーナーにもとりあげたのですが、スポーツ界での膝の抜き直後の地面反力伸張反射によって大きな力(筋力)を発揮するための動作であるととらえられているようです。

 私自身、著書などに膝をを書いてきましたので責任を感じています。

 しかし、膝の抜は多くの武術(武道)で伝わってきた身体操作です。

 膝を抜いて、その後の地面反力伸張反射を利用するというとらえ方(見方)では本質に迫ることはできません。

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 膝を抜くという身体操作は、膝を抜いて重心がわずかに落ちる、または重心位置は変わらなくても足底からの反力が減少する刹那(瞬間)に意味があるのです。

 その後の、地面反力伸張反射などの利用は付随的なものです。

  この原理は、多くのトップアスリートは無意識に利用しています。

 多くのスポーツでは、重心の上下動が行われています。

 例えば、野球の投手の多くは、プレート側の軸脚を投球動作の早い時期で屈曲させていきます。なぜでしょうか?。次の動作で軸脚を伸展させてその力を腕からボールへと伝えるためでしょうか?。

 軸脚の屈曲、その後の伸展動作のためだけではなく屈曲そのものに意味があるのです。

 この膝抜き(伐重)の原理は徐々に明らかにしていくことにします。

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 二軸動作・常歩(なみあし) が世に出るきっかけとなった、京都大学(大学院)出身の杉本明洋選手(綜合警備保障(ALSOK)陸上部所属)が、東日本実業団陸上選手権(第1日・09年5月16日)の5000メートル競歩で日本新記録(18分56秒70)で2年ぶり2度目の優勝を果たしました。

 一度は森岡選手に先頭を譲った杉本選手は、1000メートル以上のロングスパート。一気に先頭を奪い返し差を広げて日本新のゴールを切りました。

 「18分台が出てしまった。実感はない。どの種目でも日本新を出したのは初めて」(杉本選手談)

 起床すると左足に痛みがあったらしく、自身でも驚きの結果だったらしい。昨夏の北京五輪、今夏の世界選手権とも代表入りできませんでしたが、ますます進化を遂げているようです。

 今後の活躍に注目しましょう。ご声援をお願いします。(写真は日本陸上連盟の公式HPより)

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 浜田節夫プロ(日本プロゴルフ協会ティーチングプロ)が『ニ軸感覚スイング』(毎日コミュニケーションズ)を発刊されました。

 2軸によるスイングは、以前、ニックファルド選手らを育てた名コーチのレッドベターが推奨して有名になりました。「アスレチックスイング」として日本も伝わりました。「アスレチックスイング」に限らず、一般的なスイング理論では、バックスイングからトップでは、右(軸)に乗るように習います。

 練習の際、ほとんどのゴルファーはゆっくりした動作でスイングイメージをつくりながら、ボールを打つときは速い動作でスイングします。これはプロでも同じ。

 しかし、実際の速いスイングでは右軸から左軸へを常に同じタイミングで行うことは至難の業です。「2軸感覚スイング」は、多少乱暴に言えば「左軸」のみの操作で行います。 この動き(感覚)を可能にするのが、バックスイングとダウンスイングで左の股関節を外旋位に保つことだと浜田プロはいいます。

 股関節の内外旋に着目することによって「2軸感覚スイング」が生まれたともいえるでしょう。

  (写真は『2軸感覚スイング』(毎日コミュニケーションズ)より)

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 浜田節夫プロ(日本プロゴルフ協会ティーチングプロ)が提唱する『ニ軸感覚スイング』を体得するための実用書が発刊されました。

 愛媛県松山市を拠点に活動し、多くのアマチュアゴルファーから師事される浜田ティーチングプロが、これまで通説とされてきたゴルフ理論に真っ向から疑問を投げかけます。

 アマチュアゴルファーは、プロと同じスイングをしようとしても不可能。

 「合理的な身体操作を覚えれば、筋力がなくても飛距離は出せるし、ショットの方向性も安定する」と浜田プロ。

【著者略歴】 浜田節夫(Setsuo Hamada)
PGAティーチングプロ。日本プロゴルフ協会の福沢孝秋プロに師事し、競技生活の経験から得たスイング理論を、いよてつゴルフアカデミーにて指導中。京都大学の小田伸午教授らとともに身体操作を研究し、独自のスイング理論を構築。

詳しくは「毎日コミュニケーションズ」のHPをご覧ください。

http://book.mycom.co.jp/book/978-4-8399-3049-3/978-4-8399-3049-3.shtml

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 江戸時代までの日本人は「歩き方」が違っていたと近年言われています。しかし、「歩き方」がそれほど異なるとは思われません。

 それより私は「立ち方」が決定的に変化したと考えています。

 上の3枚の写真を見てください。左の写真は三船久蔵師範と嘉納治五郎師範です。古流の形の一場面だと思われます。(月刊武道より)

 そして、右の上段は江戸時代末期の武士(『異国人から見たJAPAN』新人物往来社より)、下段は女性大工さんの写真(『幕末・明治のおもしろ写真』平凡社より)です。

 どの写真も、つま先と膝が外を向いています。ほぼ90度開いています。現在、このようなたち方をする人はほとんどいません。

 この「股関節外旋位」が基礎となって、さまざまな身体動作が生まれていたのだと思われます。

 これらの姿勢(立ち方)は、明治中期以降、前時代の古い身体文化として徐々に矯正されていったと思われます。

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 常歩研究会 監修
 河端隆志/中村泰介/小田伸午 著

 待望の常歩(なみあし)・二軸動作のDVDが発売されました。

 常歩によるサッカーでおなじみの、河端隆志先生(大阪市立大学)・中村泰介先生(聖トマス大学)、そして小田伸午先生(京都大学)による共著です。

 サッカー実践者だけでなく、常歩(なみあし)・二軸動作に興味がある方々に是非みていただきたい内容となっています。

「ワールドクラスの選手たちのプレーは、パワフルでスピーディーな上に、その判断力が非常に洗練されている。だが、こうしたプレーは多くの選手にとって、可能なプレーなのだ。そのヒントとなるのが“二軸感覚”である。
日本が世界と互角に戦っていくために必要なのは、動作感覚を変えること。本書とDVD映像で紹介する二軸感覚トレーニングをこなすことで、ワールドクラスのプレーへの道が開かれていく。」

 身体の部分を使って、状態や感情・気持ちなどを表現することがあります。例えば「頭がきれる」「肩を落とす」「腹がたつ」などなど。「身ことば」とか「からだことば」などと言うようです。

 その「からだことば」の中に、「あごを出す(上がる・上げる)」という表現があります。

 この意味は何でしょうか。今週は、会う方々に、その意味を聞いてみました。若い方の中には、知らない方もおられましたが、ほとんどの方は知っています。

 「あごを出す(上がる・上げる)とは、日本では「あきらめる」とか「仕事を途中で投げ出す」または「疲れた」状態をあらわします。

 ところが、英語では逆の意味になるようです。

 「Keep your chin up ! (あごを上げろ、出せ)」は、「しっかりせよ」とか「仕事にとりかかれ」「がんばれ」といった意味になります。あごを出すという「身ことば」が、東西ではほぼ逆の意味にになるようです。

 私の知り合いに、米軍の海兵隊員がいます。海兵隊の「アテンション=気をつけ」の姿勢は、「あごをすこし出して、お尻を後ろに引け」と指導するらしいのです。

 日本の「気をつけ」は、「あごを引け〜〜」といいますね。

「あごを引く」日本文化と「あごを出す(上げる)」西欧文化、とてもおもしろいです。

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しかし、さらに興味深いのは、日本でも動作に適した姿勢は「あごを出す」ことだとする史料が散見されることです。  

 宮本武蔵の「五輪書」には「おとがいを出す」という表現があります。「おとがい」とはあごのことです。  

 また、戦前の軍事教科書にはあごを引いた「気をつけ」の姿勢ではなく、海兵隊の「気をつけ」姿勢に近い「不動の姿勢」が紹介されています。

 このコーナーは、メルマガ(常歩無限 −驚異のスポーツ上達法−)の記事や、日ごろ感じていることなどを掲載していきます。

 古い記事は、右上の「2〜」の番号をクリックしてください。

2008-11-01

 腕を組むときに、どのように組みますか?

 左腕が上に来るように組みますか?それとも右腕が上でしょうか?。左腕が上に乗る組み方を「左組み」、逆を「右組み」ということにします。

 「左組み」・「右組み」で何が異なるでしょうか?。この両方で歩いてみてください。極端に言うと「左組み」では左方向に、「右組み」では右方向に、徐々に体が進んでいきます。

 つまり、「左組み」では左重心、「右組み」では右重心になりやすいのです。私も、歩行のトレーニングでは、この腕組みで左右の重心位置を調整しています。

 このようなことを話して(メールして)いましたら、「右重心」と「右荷重」、「左重心」と「左荷重」は違うのではないか、との話が出てきました。

 「左重心」だと思っていても、案外「左荷重」になっている場合が多いようです。「荷重」では、多様な動きに転化できないと思われます。

 これは、体幹の垂直感覚と関係がありそうです。

 「腕組み」の記事に、コメントをいただきました。「腕組み」を変えると、なぜ重心位置が変わるのかというご質問です。

 一番、肝心なことを書いていませんでした(笑)。私たちの体は、上腕に外旋力がかかる(外に回る力がかかる)側に重心が移ってきます。

 このことも確認してみましょう。

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 まず、楽に立って、両手を水平に広げて、手のひらを地面方向に向けてください。 次に、片方の手のひらを上に向けてください。そのときの体の重心位置の変化を感じ取ってください。手のひらを上に向けた側に重心が移動していくのが分かるでしょうか。または、手のひらを上げた方に、多少体が回転するかもしれません。

 このように、上腕の外旋と体の重心位置は密接に関係しています。

 この上腕の内外旋を使った身体操作は、様々な競技で応用されています。

 さて、「腕組み」に戻りましょう。「腕組み」で左右の上腕の外旋状態が変わります。「腕組み」をしたときに上に乗っている方の上腕に「外旋力」がかかります。

 逆だと思う方もいらっしゃるかもしれません。下になっている側が外旋と思われるかもしれません。

 しかし、大事なのは、外旋しているかではなく、外旋力がかかっているかどうかです。多少、個人差はありますが、「腕組み」で上に乗っている側の上腕に外旋力がかかります。

 この「腕組み」でその方の、日ごろの重心傾向が分かります。左重心の傾向がある方は、「左組み」、逆に右重心傾向の方は「右組み」になる傾向があります。

 

 常歩(なみあし)の特性は、身体の左右特性を把握することです。

 また、いつものクセで、むずかしい表現になってしまいました。

 体の右半身と左半身は、ちがう特徴を持つということ。ゴルフでは、左打ち(レフティー)は大成しないというのが、通説になっているようです。

 不思議だとは思いませんか?。野球では頻繁に見られる左打ち、ゴルフでは、プロの試合ではめったにみられません。日本のプロで活躍したのは、羽川豊選手しか思い浮かびません。

 なぜでしょうか。

 元々、左用の道具が少なかった、ということも原因の一つかもしれませんが。身体的な原因があるよううに思います。

 羽川選手が、スランプに陥ったときに、日本にはレフティーを教えることができる人がいない、ということを話していたようです。 

先日のレフティーの記事に反響がありました。

 右打ちと同様な技術で、レフティーの難しさを書きました。しかし、レフティーでも活躍する海外の選手は、前の軸(右軸)ではなく、後の軸(左軸)主導でスイングしているらしいのです。

 浜田プロから送られてきたメールを貼り付けます。
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 レフティのお話興味あります。

 海外ではミケルソンやマイク・ウィアーのようにレフティで活躍している選手は居ます。私の考えでは、レフティの場合は飛距離は落ちますが方向性においては有利 ではないかと・・・・。

 ミケルソンは別格として、マイク・ウィアーは飛距離こそありませんが、抜群の方向性で何勝もしています。

 レフティは左軸で左サイドを押し込んでいくようにスイングします。トップの位置は右打ちは小さくレフティは大きい。フィニッシュは右打ちは左軸が目標サイドなので上体は比較的真っ直ぐ立ちます。

 レフティは左軸が目標と反対サイドなので上体は少し後傾気味のフィニッシュになります。レフティは左軸と左腕を一体に動かしやすいのでスイングはシンプルになると思います。

 練習で生徒に左素振りをさせていますが、右より癖なく綺麗に振ります。指導者、クラブ、コースレイアウト、競技人口など確かにレフティにはマイナス要素が多いですね。

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 浜田プロのメールを拝読しながら、野球のバッティング・ピッチングの話を思い出しました。右打者と左打者、右投手と左投手の技術は、全く違うらしいのです。

 左右の特性を生かす・・・・左右軸動作ですね〜〜。

 剣道の教えの中に、「左が大切」または「左に乗る」ということがあります。左軸の重要性を言ったものだと思います。

 しかし、そのような教えがある反面、剣道では左のかかとを上げて構えることも常識になっています。

 様々なスポーツや武道等のフットワーク・足さばきを調べてみますと、かかとを上げた側(脚)軸にして動くものはありません。必ず、踵を接地させている側を軸として動きます。

 ゴルフのスイングでも出てきましたが、私たちが動くときの主導は左のようです。左を軸にして、左を作用します。

 武道の構えは、ほとんどが右自然体です。剣道の構えも右自然体。左自然体で構えてもルール上はかまいませんが、そのように構える人はいません。

 長い間の経験から、左を軸として右足から出ることが基本とされたのだと思われます。

 常歩(なみあし)の活動をしておりますと、色々な方からメールをいただきます。先日、嬉しいメールが届きました。

 地元で一緒に剣道の稽古をしております、20歳代の女性からです。その方は、フルマラソンにも挑戦されています。

 昨年の秋(10月ごろ)、なかなか4時間をきれないというご相談を受けました。二軸動作をすこし伝授しました。

 着地足を外旋位にすることと、股関節の外旋ストレッチを薦めました。

 その後の大会で、すぐに成果があり、3時間45分程度の記録だったと報告を受けました。そして、先日メールが届きました。一部抜粋します。

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 先日、マラソン大会に参加してまいりました。先生のご指導のおかげで、上り坂では今までより苦しむことなく、そして人をどんどん追い越すことができました。

 結果は、3時間28分29秒で女子30歳未満の部で2位 (/1469人)に入賞できました。

 夢を一つ叶えさせていただきました。
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 約半年、いや4ヶ月ほどで、30分以上も自己ベストを短縮したことになります。常歩(なみあし)・二軸動作をお教えしますと、すぐに結果にあらわれる方と、ゆっくりあらわれる方とおられます。

 彼女に、先日お会いしたところ、全く走るときの感覚が変わったそうです。

2008-10-31

 若い頃(今でも若いと思っていますが・・・笑)、動きについて興味を持ったのが、プロ野球のオープン戦を観戦したのが一つのきっかけでした。

 動きを見るのは、テレビでは分からないところがあります。やはり生でみることが勉強になります。プロのプレーを見て感じたのは、ゆっくりみえるということ。

 プロ野球の試合を観戦していると、選手の動きがゆっくり見えます。

 この「ゆっくり見える」というのは、動きが洗練されているあらわれだと思います。言い方をかえると、一生懸命やっているように見えないのです。手抜きをしているように見えます。

 いわゆる、力感や努力感がないのです。

 動きを見るときに、このような見方をすることも一つの方法です。

 いい動きをしている選手は、その選手だけゆっくり動いているように見えることがあります。

 高校生時代に、明治神宮大会(全日本大学野球選手権)の決勝を観戦しました。早稲田大学対法政大学。法政大学が4対0で勝ったと記憶しています。

 そのときの法政の投手が、江川選手でした。江川投手の動きが、ゆっくりみえたことを思い出します。

2008-10-31

 剣豪宮本武蔵が、興味深いことをいっています。

 足さばきについて、「きびすを強く踏むべし」と五輪書(有名な剣術所です)の中で書いています。

 「きびす」とは踵(かかと)のこと。武蔵は、しっかりと踵を接地させて動くことが大事だと説いているらしい。

 現在でも能などの歩法に受けつがれているのですが、この動き方を理解するには、かなり注意が必要です。踵(かかと)の部位が、現在とは違うらしいのです。

 当時の踵は、現在のように足裏のうしろの狭い範囲をさすのではなく、後半分の広い範囲を示していたらしい。つまり、「きびすを強く踏むべし」とは、足裏全体を接地させるとを教えていたと考えられるのです。

 現在いわれている「フラット着地」の感覚や動きに近いかもしれません。

 舞踊などでは、日本は舞の文化、外国(大陸)は踊りの文化だといわれます。日本には、足を地面や床からほとんど離さずに動く「舞」が定着し、大陸には逆に体を宙に浮かせる「踊り」が定着しました。

 これらは、日本人が長らく農耕民族であったことと関係があるといわれていますが、さらには草履(ぞうり)や草鞋(わらじ)などの履物の影響が大きいようです。

 そういえば、オリンピックやサッカーのワールドカップ大会などの国際大会で、応援する観客のようすを観ていて、気づくことがあります。

 自国の選手が得点したときの身体(からだ)の反応が、外国人と日本人では明らかに違います。

 外国人、特に欧米人は、ほとんどの観衆がピョンピョンと何度も跳び上がって喜びを表現します。一方、日本人はどうか。1〜2回は跳び上がるものもいるが、多くは足を地面につけたまま両手をうえに上げたり、近くの人と抱き合ったりしてます。

 踵(かかと)、すなわち足裏をしっかりと接地する日本人の身体特性は、しっかりと受け継がれているようです。

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 ネットで、見事な二軸走法の画像を見つけました。

 右側を走る少年・・・股関節の外旋といい、体幹の状態といい、理想的な走りです。

 一方、左端の少年は、体幹を捻って走っていますね。

 守屋カイロプラクティック・オフィスのブログからいただきました。

http://mchiro.exblog.jp/7691942/

 私の趣味は、長距離ドライブ・・・・、大坂・京都付近までなら車で行きます。乗ってる車も、セダンではありません。小型のキャンピングカーです。

 知り合いになった長距離トラックの運転手さんと話したときのこと。

 「よく、長距離走って疲れませんね〜〜〜」と私。

 「私たち、見ませんから」と彼。

 「え〜〜〜〜ッ?見ないんですか?」

 「見ませんよ、どこにも焦点は合わせません・・だから全部が見えます」

 彼らは、私たちのように、信号や標識、車や歩行者にいちいち焦点を合わせてみていないらしいのです。焦点をおかずに、前方全てを見るようにするらしいです。

 「武道」や「武術」に伝わる「目の使い方」と同じです。一点を見るのではなく、相手の頭からつま先まで一緒にみます。

 ある有名なバッターが、スランプを脱したときに、「ボールを見ないようにしたらタイミングが戻りました・・・」と語っていたのを思い出しました。

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