
踵(かかと)をつけたまましゃがめない子供が増えているそうです。ある報告によれば、小学生の14パーセントはしゃがむことができないとか。
いくつかの要素があると思いまが、しゃがめない最も大きな原因は、
足関節(足首の関節)が屈曲しないこと
だと推測されます。
以前、子どもたちの立ったときの重心(足圧の中心)が後方に移動しているという報告もありました。これも同様な原因だと思われます。
足関節が屈曲しないことは、前頸骨筋が収縮しないことを意味します。または、拮抗するふくらばぎの筋群が緩まない。
骨盤の前傾が保たれ前頸骨筋が収縮するとハムストリングが使えます。実はこのことが膝の抜きを可能とします。
逆に足関節が屈曲せず伸展するとふくらはぎの筋群と大腿四頭筋(太ももの前面)が収縮し、膝関節も伸展傾向の動きになります。
骨盤前傾や股関節の可動域等が強調されがちですが、足関節が屈曲することも合理的な動作習得にはかかせない条件です。
子どもたちの足関節はなぜ屈曲しなくなったのでしょうか。
履物(はきもの)の影響や生活習慣の変化が考えられます。家庭のトイレが和式から洋式に変わったことも大きいと思います。
足元から動きを見直すことも大切のようです。