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 先日(平成24年10月14日)、ジャパンライム」よりご依頼を受けておりました常歩(なみあし)剣道のDVD撮影を行いました。午前9時に開始した撮影も、ほぼ予定通り16時には終了。スタッフの皆様、学生諸君、またご協力いただきました方々、ありがとうございました。

 常歩(なみあし)による剣道は、古流や日本刀の操作(刀法)に戻るのではなく、「しない」の操作の合理性を求めて構築してきました。現代剣道(しない打ち剣道)への批判は「刀法から離れている」というものがほとんどです。ですから、多くの場合、古流や「刀法」に回帰することを求めています。しかし、私は逆に「刀法」を捨て「しない操作の合理性」を追求しようと考えてきました。すると、先日の「しないと日本刀」の記事にも記したように、多くの古流実践者の皆様から自流に酷似しているとのお話をうかがいました。

 つまり、「しない」を「しない」として独立させた方が、本来の「刀法」に近づくことができるのです。「日本刀」を捨てると「チャンバラ」のように剣道の型が崩れるとイメージする方が多いまもしれませんが、そうはなりません。なぜなら、「しない操作」に「日本刀」から受け継いだ技術の経過性が含まれているからです。構え・攻め・打突・残心という一連の経過を「刀法」の客観的な技(動作)としてでなく、「しない操作」の合理性の中にある「運動経過」として包含することができるからです。つまり、相手をどのように打突するか、という技術の経過性こそ「剣道らしさ」の源であり将来に向けて大切にしなければならないものだと考えます。

 本年中には、DVDが発売される予定です。様々な分野の方々にご覧いただきたい内容にしました。是非ご覧ください。

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 今年は、宮本武蔵と佐々木小次郎の巌流島決闘から400周年らしい。

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  出張の途中で2時間ほど時間が空いたので、門司側から船に乗って「巌流島」へ・・。

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  私たちの武蔵像(イメージ)は、吉川英二氏の小説「宮本武蔵」の影響が大である。実際には、どのような人物であったのか明らかではないとも言われている。武蔵を名乗る人物が複数いたとも・・・。一方の小次郎もよくわかっていない。決闘当時の年齢も不詳。老年だったとも言われている。

 一般に、殺傷術の剣術はのちに「人間形成」の道へと昇華したと考えられてるが、逆かもしれない。つまり、神器として受け継がれてきた「剣(つるぎ)」の技は、相手を殺傷するための「技」ではなく、本来はもっと神秘的であったはずだ。対人的な「技」ではなく、世を治め個を無に帰すための「道具」であったかもしれない。

 一説には、小次郎は「剣」の使い手、武蔵は「日本刀」の使い手であった。この二人の決闘は、剣道史上どういう意味があるのか。剣道の起源を「日本刀」としていては、その本質は分からないのかもしれない。

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 9月9日(日)は熊本で開催されました「KSPA・ミズノトレーニング指導者講習会」に小田先生とともに講師として参加させていただきました。

 「一流選手の動きはなぜ美しいのか」という内容で、合理的な身体動作をはどのようなものか、を実際にからだを動かしていただきながら理解していただきました。特に、重心を上下動することによって、からだの落下と地面反力を生かした身体動作を体験していただきました。

 KSPA(熊本県スポーツ振興事業団)の皆様、そしてご参加いただきました受講生の皆様、ありがとうございました。

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 昨日と今日は関西大学千里山キャンパスで集中講義。昨年度より「伝承的身体運動文化論」という授業を担当させていただいています。履修者は34名、集中講義なので実際の受講者は半分くらいかと思っていましたら、休学の学生さん一人をのぞく33名全員受講していただきました。ほとんどの学生が体育会系クラブに所属、真剣なまなざしに、私もついつい話に熱が入りました・・・。

 さて、昨日(6日)は小山田さんの「五体治療院25周年」のお祝いをいたしました。

 上の写真は、小山田さんと小田先生です。チョキとパーではありません。25周年の2と5です。(笑)

 神戸からはアシックスの三ツ井さんも駆けつけていただきました。(中段左)

 私の隣は、九州共立大学の有吉先生。(中段右)

 下段左は、びわこ成蹊スポーツ大学の志賀先生と九州共立大学の山口先生。ともに陸上競技の専門家です。

 小山田さんとのお付き合いも、もう13年目、ますますのご発展を祈念いたします。

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 一昨日は、奈良高専を離れるご連絡をさせていただきました。31日深夜に大阪を発ち、一路西へ・・・、1日の午後に福岡入りいたしました。そして、本日からは、九州共立大学スポーツ学部スポーツ学科に勤務することになりました。

 今日は、辞令交付式と年度始めの学部の会議が開催されました。スポーツ学部の先生方に暖かく迎えていただきました。

 写真は、私の部屋(研究室)がある、スポーツ学部A棟です。共立大はスポーツ施設が非常に充実しています。これからしばらくは、九州共立大学スポーツ学部の様子をお知らせすることになると思います。

http://www.kyukyo-u.ac.jp/

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 平成21年4月より3年間お世話になった奈良工業高等専門学校を離れることとなった。

 久留米工業高等専門学校での、最後の5年間はあらゆる面で自信を喪失していた。そして、奈良高専への人事交流を決断した。

 赴任以来、周囲の先生方の暖かさに接し、徐々に自分自身を取り戻すことができた。奈良高専は、非常に素晴らしい教育が実践されていた。驚きとともに、先生方の献身的な指導には、頭が下がる思いであった。その中に、3年間身を置かせていただいたことは、この上ない幸せである。

 人事交流制度のため、長く奈良高専にお世話になることはできない。人事交流制度は久留米高専への復帰を前提としたものであったが、私の中にはその選択肢はなかった。新たな道を歩む決意をした。

 今回の人事交流の経過については、いずれ機が熟せば公表しようと考えている。私だけの問題にとどめようとは考えていない。

 奈良工業高等専門学校の教職員の皆さま、また、この3年間でご縁を築かせていただいた皆さま、本当にありがとうございまいました。奈良高専の益々のご発展と、皆様のご健勝を心より祈念いたします。

 昨日の関西サイクルセンターでのひとコマ。上の写真はナンシュウこと南修二選手(大阪・S級1班・88期)です。実は彼は「錯覚のスポーツ身体学」に上腕の外旋でご登場していただきました。なかなかプロ選手の写真は手にはいりませんので、いつものように五体治療院の代表へメールをいたしました。

「イケメン選手の上腕が外旋した写真を撮って送ってちょうだい・・・・」

 15分もしないうちに送られてきたのが、下の方の写真です。現物がないのが残念・・。(この写真も著書に掲載させていただきました。)

「この人誰だっけ?。  いやな予感が・・的中・・・却下・却下・却下・・・・・イケメンって言ったでしょうが。」

という訳で、違う写真を要求しましたことろ南選手の写真が送られてきました。イケメンといいながらフェイスが写ってない・・。

 スポーツ選手が「前にならえ」をすると肘の曲がる方が上を向く選手が多いのです。外肘です。みなさんも試して見てください。

 競輪選手のトレーニングの様子も拝見させていただきました。プロの選手の動きは全く努力感がないんですよ。七分位の力で走っている感じです。私も競技用の自転車で走らせていただきました。貴重な体験でした。

 選手の皆さん、ありがとうございました。

(写真は、常人歩人さんのHPより拝借しました。いつものように事後承諾・・・笑)

 今日は関西サイクルセンターで競輪選手の体感実験を行いました。詳しくお伝えしたいのですが、今はそれができません。いずれご紹介する時期があると思います。

 やはりプロ選手のみなさんは、股関節を屈曲傾向のイメージがあるようです。当然、右の股関節が屈曲すれば、左の股関節の伸展するのですが、アクセント(イメージ)が屈曲側にある選手が多いようです。これはペダリングではなくて走歩行等でも同じで、屈曲側にアクセントがあるということは、浮いている足(遊脚)側にアクセントがあることになります。私たちが推奨している「遊脚感覚」や「またぎ感覚」は、すべてのスポーツや武道の動作感覚に共通しています。多くの方が「着地脚感覚」や「伸展感覚」です。

 さて、実験のあとは、小田先生、小山田氏や選手を交えての懇親会。写真の左は中澤央治選手(大阪・S級一斑)、右はびわこ成蹊スポーツ大学の志賀充先生です。異なる分野の方々との意見交換で理解が深まります。

 新年は、トップリーグ・大学・高等学校とラグビー日本一が決まる。私が勤務する高等専門学校でも、この時期に全国大会が開催されている。奈良高専ラグビー部は、一昨年は日本一、昨年は準優勝の強豪校だ。今年は、一回戦シード、一昨日(5日)は九州第2代表の久留米高専を19対3で撃破。本日(7日)、神戸総合公園競技場において、昨年決勝で敗れている仙台高専(前宮城高専)と対戦した。

 前半、風下の奈良高専は劣勢、前半で2トライをゆるし苦しい折り返しとなった。後半の立ち上がりが注目されたが、開始早々トライを奪われ15対0。しかし、奈良の反撃はここから始まった。風上を生かし1トライを返して15対5。その後、後半20分過ぎ、またもトライ、さらにゴールも成功させて15対12。しかし、仙台高専の重量フォワードが追撃をかわしノーサイド。前半は仙台、後半は奈良の攻撃が光った試合だった。奈良高専にすれば、後半開始直後にゆるしたトライが悔やまれる一戦となった。

 奈良高専に赴任以来約3年間、間近でラグビー部の活動を拝見してきた。素晴らしいの一言。ラグビー部の部員はとても謙虚で礼儀正しい。本校でご一緒に仕事をさせていただいている森監督のご指導の賜物と感じられる。競技としての勝敗とスポーツとしての教育のバランスがすばらしい。ラグビー部、そして森監督の益々のご活躍を祈念したい。

 素晴らしい試合を展開した、仙台高専・奈良高専の両校選手および関係者に心より感謝したい。ありがとうございました。

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 正月と言えば「箱根駅伝」。新春の風物詩として定着した感がある。2012年の大会を制したのは東洋大学。往路は5区の柏原竜二選手に先頭で襷(たすき)をつなぐ圧勝。復路もその勢いは衰えず、総合でも従来の記録を8分15秒も上回る大会新記録の10時間51分36秒で2年ぶり3度目の総合優勝を果たした。

 今年、着目していたのは走動作の「左右差」。左右対象の動作で走る選手は皆無だ。「左右差」の原理とは何か。そのようなことを考えながら選手らの走りを観ていた。確実に言えることは、体幹を真正面に向けて走る選手はほとんど見受けられないということ。左右どちらかを前方に位置して走っている。データでは明確になると思うが、体幹の左右差が10〜15度程度までは、ほとんどわからない。一度私自身の歩行動作を分析していただいたのだが、左右差は10度らしい。体幹が右肩が前に出るように10度ひねられたまま歩いている。

 私たちの体は、左右どちらかを基準した時に、体幹がひねられない合理的な動作が生まれる。これはヒトだけでなく、4つ足動物の動作(走歩行)も同様だ。この左右差を用いた動作を「半身動作」とか「片踏み」などと表現することが多い。

 今年は「動作の左右差」に着目しようと思っている。

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 先日、「Mr.左重心」の浅井康太選手がKEIRINグランプリ2010に出場することをお知らせしたが結果は3着。

 写真は山口幸二選手(岐阜)の優勝をたたえる浅井選手(写真はデイリースポーツオンラインより)。山口選手の43歳5カ月の勝利はグランプリ最年長記録。

 山口選手と浅井選手(三重)は同じ中部勢。深谷知広選手(愛知)を交えた前夜の作戦会議では、「深谷が勝つためならまくり追い込みでも構わない。浅井が勝つためなら深谷を番手まくりしてもいい。とにかく3人のだれかが勝てるように走ろう」と話していたらしい。中部勢のラインの絆が光った戦いだった。

 浅井選手は「今回、コウジさんに勝ってもらって、次からは僕たちが…」と話せば、逃げた深谷選手は「最後は足がいっぱいだったけど、コウジさんが勝って良かった」。

 浅井選手・山口選手がかよう五体治療院代表の小山良治氏も「中部勢が勝つための展開だった」。来年は競輪界でますます「左重心」が注目されそうだ。

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 以前、五体治療院(小山田良治代表)でからだのケアを欠かさない「左重心」の選手としてご紹介した浅井康太選手が、KEIRINグランプリ2011(平塚競輪場、12月30日)に出場します。

 KEIRINグランプリとは、近年の競輪におけるグレード制の採用により、競輪における最上位の競走とされ、その年の「真の競輪実力日本一決定戦」ともいわれています。

 先日の記事では、「左の片踏み」の選手として、仲間内では「Mr.左重心」と呼ばれている・・とご紹介したのですが、「片踏み」というのは選手の間では、ペダリングが良くないときに使う用語でもあるそうです。しかし、あえて「左の片踏み」とご紹介しましょう。(私は右ではなく左の片踏みに強い思い入れがある・・)

 是非、浅井康太選手にご声援をお願いします。

 昨日の神戸(六甲道)での講習会、会員になっていただいているダンサーの方から嬉しいお話をいただいた。プロの競技会で優勝されたそうだ。ここ数年、悩んでおられたそうだが、先日の競技会では思い切って「抜き」などの常歩(なみあし)の操作を試してみたとのこと。重心は滑り落ちるように・・・・。

 すると不思議なことに、師匠より「力強くなった・・・・よくなった」とお褒めの言葉をいただいたとか。しかし、ご本人が目指したのは逆のことなのだ。できるだけ力(内力)を用いないで踊ること。どうしても乗り越えられなかった壁を突き破ったと嬉しそうに話してくれた。そういえば、私自身、常歩の剣道が身についた頃、周りから「ウエイトトレーニングを始めたのですか」と何人もの方から言われたことを思い出した。自分では、逆に力を使わないことを目指したのに・・。

 私たちは常に、地球から重力を受けている。一般に私たちは力をkgで表すが、正確にはkgは質量の単位。地球(地面)が私たちを引っ張る「力」は、体重が60キロの人であれば、体重(60キロ)に重力加速度(9.8m/秒/秒)をかけた値(588kg・m/秒/秒)となる。力の単位はN(ニュートン)なので、60キロの人を地球が引っ張る力は588N(ニュートン)ということになる。剣道で用いる竹刀の重さは約500グラム、よって地球が竹刀を引っ張っている力は4.9Nである。60キロの人が立っているということは、常に地球が引っ張る力(588N)と同じ力で垂直方向に力を加えているということ。竹刀も同様に4.9Nの筋力で保持している。

 例えば、その588Nの力を一瞬ゼロにすれば、カラダは地面方向に同じ力で引っ張られることになる。竹刀も同じだ。頭上に振りかぶった状態から、竹刀が落ちないように保持している力を抜けば、竹刀は地面方向に動き出す

 からだや竹刀に地面方向への力を加えるとは、それらを支えている力を抜く(ゼロにする、もしくは減少させる)ことと同意なのだ。動作において、ある意味、力を抜くということは力を加えることと同じこと。力を抜くことによって力を作り出すことができる。

 神戸での講習は、毎月一回のペースなのだが、プロのダンサーの方は「それでも感覚がからだに残る・・・」と話されていた。月一の講習でも十分効果があると話されていた。神戸の講習をはじめてよかった・・・。

 久しぶりに「五体治療院」へ・・。

 小山田代表、会心の笑顔で「ピースサイン」・・でもこの手が「神の手」なのですよ。そして・・・。代表の後ろで横になっているのは、この方・・。

 「以前、お会いしましたよね〜〜」と私。代表が「誰だかわかりますか」。「う〜ん、ナベちゃんだっけ??」・・・。

 この頃全く人の名前を覚えない・・笑。彼は三浦稔希選手(愛知、76期、S級1班)。競輪選手は好青年が多い。そして、からだがふにゃ〜〜っとしている印象があります。足が地についてプレーする競技の選手とは、何か違います。

 このあと、私も治療していただきました。治療院の空間は、空気が柔らかい・・癒されます。

 フェースブックにも書いたのだが、  先週、出版社の編集者と懇談・・・「先生の剣道論を書いて・・・」という訳で、来年の夏をめどに「剣道、武道論」に関する著書を執筆することになった。

 「本当のナンバ常歩」(スキージャーナル、2006)を含めて、剣道の著書を4冊発刊させていただいたのだが、剣道の本を書くというのは、ある意味「命懸け」だ。このことは、この世界(剣道)に身を置いたものでなければわからないだろう。

 以前、執筆をお受けしたときに、ある編集者の方から、「先生、本当にいいんですか」と聞かれたことがある。若いときに(若いといっても40歳代だったが・・)本を書くと、そのあと難しくなるという意味のようだった。とくに、常歩(なみあし)などの現代剣道と違うことを著すのは勇気がいる。

 5年ほど前に、20歳代の剣道家が「論文」を見て欲しいとおいでになった。非常に独創的な内容だったので共感した覚えがある。しかし、2週間ほど経って、またお見えになった時には、その独創的な部分が20行ほど削除されていた。理由をお聞きすると、ある剣道の大家から、「現代剣道の考え方とは異なるので削除したほうがいい」と指導を受けたとのこと。とても残念なことだ。若い剣道家が自論を主張することができないのだ。

 「本当のナンバ常歩」のエピローグに「剣道は50年後残っているだろうか」と書いた。私は今でもそう思っている。剣道や身体操作を学んだり調べたりすると、なおさらその感が強くなる。

 例えば、「竹刀は日本刀の代用ではない」と感じたり考えている剣士は多くいるはずだ。また「剣道は競技である。そして競技として発展させるべきだ」と考えてる剣道家もいると思う。これらの見解が正しいと言っているのではない。これら現代の剣道界と異なる見解が言えなくなっていることが残念でならない。

 ある方は「剣道は中央集権化している」といった。昔は、地方にも様々な剣道の技術や身体操作法が残っていた。しかし、剣道の捉え方や技術を画一化して、それでなければ認めないこととなった。とても恐ろしいことだ。

 現状では、常歩剣道についてもそうだが、現代剣道と異なる内容を書くことは、ある集団から離れることを意味するのかもしれない。剣道を書くというのはそういうことだ。

 執筆に取りかかるにあたり、自分を鼓舞するために、こんな記事を書いてしまった。

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 本年(2011年)5月下旬に発刊されました「錯覚のスポーツ身体学」(東京堂出版)の重版(増刷)が決定しました。

 重版になることは、著者の最低限の責任ですので、ホッとしています。価格が高め(2310円)に設定されていましたが、多くの方々にお読みいただきありがたく思っています。

 この「錯覚のスポーツ身体学」は、メールマガジン「常歩(なみあし)無限 −驚異のスポーツ上達法−」の1号から100号までの内容を整理しました。

 これまでは、剣道に関する著書を執筆させていただきましたが、今回は剣道を離れた内容を書くことができました。

 私たちのグループから発刊された著書も29冊になります。近日、大修館書店より「ゴルファーなら知っておきたいからだのこと」が発刊される予定です。さらに、常歩(なみあし)・二軸動作のDVDシリーズ作成の計画も進んでいるようです。

 常歩関係著書については「常歩関連著書」のコーナーからご覧ください。 

 私が勤務しています「奈良工業高等専門学校」の体育授業では、4年生時にエアロビクスを取り入れています。昨日も、先生においでいただき授業を実施しました。ほぼ90分フルに動く授業に学生たちもかなり「へばって」おりました。

 現在の体育は、ほとんど競技スポーツが教材になっています。スポーツは「競争」の要素があるもの、つまり「勝ち負けがある」ととらえる方々が多いのですが、「競技ではない」スポーツや身体運動も存在しています。エアロビクスもそのひとつだと思います。

 私は、体育には、そのような「競技」以外の教材を多くすべきであると考えています。

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 今年は、初心にかえって色々と学ぼうと思い立ちました。何かを教えていただくというのは、とても楽しいことだったんですね。

 実は、1月から「ヨガ」に通っています。以前から、ヨガの呼吸法などを勉強しようと思っていたのですが、なかなか機会がありませんでした。関西にでてきて「常歩(なみあし)」で知り合った方に「大槻ヨガ」のインストラクターの先生をご紹介いただきました。

 日曜日の午前中に教室に通っています。昨日は、ヨガが終わってからインストラクターの柴橋二葉先生としばしヨガ談義。「先生、ブログに写真載せていいですか〜」というわけでツーショットをお願いしました。

 中澤央治選手からのお誘いで、昨日も実験で関西大学へご一緒した浜田節夫プロとともに近畿地区プロ自転車競技大会の観戦に出かけました。この大会は、プロ選手がオリンピックの種目を競う大会。全国大会の予選を兼ね、本大会で好記録で優勝するとナショナルチーム入りも可能だとか。

 上の写真はスプリント競技。二人でバンクを2周します。中野浩一氏が世界選手権で10連覇の偉業をなしとげた種目です。駆け引きが大きな要素をしめるこの競技での10連覇がいかに困難なことか実感しました。

 これは、1000メートルタイムトラアル。静止状態(ゼロスタート)から1000メートルを一人で走ります。中澤選手の計らいで、バンクの中から観戦させていただきました。それにしても、プロの選手は力感がありません。一見、手を抜いてるようです。そして、タイムがよい選手ほど、その傾向が強いのです。

 午後2時ごろ競輪場を後にし、法隆寺に立ち寄りました。法隆寺は奈良工業高等専門学校から車で10分ほどの距離。しかし、こちらに赴任して2年半その機会がありませんでした。約2時間、のんびりと見学。その後、浜田プロを駅までお送りしました。

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 17日(土)は、奈良工業高等専門学校公開講座で「二軸動作を学ぼう」を実施しました。前日の16日(金)は、講座の受講者で剣道家の方がお見えになり稽古をお願いしました。久しぶりの高段者の先生との稽古でした。

 左の写真は、アシックスアジアパシフィック統括室の三ツ井滋之氏です。シューズと動きという観点から講演をお願いしました。シューズや足部から見た(連鎖をとらえた)動作の観点は非常に興味深いものがありました。

 動作を観るということは、からだ各部の連鎖をみることと同意だと思います。何か、一つのことを掘り下げてそこから動作をみることも大切だと感じます。

 午後は、小山田良治氏(五体治療院代表)による股関節のストレッチの講習でした。企業秘密を少しだけ披露していただきました。股関節の理解がまた深まりました。 

 三ツ井さん、小山田様、そして、遠方からもご参加いただいた受講者の皆様、ありがとうございました。無事に公開講座を開催することができました。

 その後、三ツ井さんや小山田さん、聖トマス大学の中村先生、競輪の中澤選手らを交えて食事会を開きながら、「世界一受けたい授業」を観ました。とてもわかりやすく編集されていました。放映の終了と同時に電話とメールが・・・・・。公開講座とテレビ出演で、奈良高専の一教員として多少は貢献できたのかもしれません。

なみあし無限
驚異のスポーツ上達法

「剣道なみあし流」